コトゥ族の太鼓

(VOVWORLD) - 太鼓は、コトゥ族の生活に密接に繋がり、コトゥ族の音楽や踊り、伝統行事を支える重要な存在であるといえるでしょう。

ベトナム中部に居住している少数民族コトゥ族の行事やコミュニティ活動に欠かせないものは太鼓です。太鼓は単なる楽器としてだけではなく、コトゥ族のコミュニティーの団結せいを示すものでもあります。

コトゥ族の太鼓 - ảnh 1 コトゥ族の太鼓を夢中に叩いている男性

コトゥ族の太鼓は、サイズに基づいて3種類に分けられています。太鼓の特徴は、他の民族の太鼓と違って、太鼓の革が牛の革ではなく、ヤギの革でできることです。ヤギの革は牛の革より薄く、太鼓の音がより響くからです。太鼓と銅鑼はコトゥ族の行事などに欠かせない存在です。中部クアンナム省テイザン県ラン村に住むコトゥ族の一人プノン・プレンさんは次のように話しました。

(テープ)

「コトゥ族にとって、太鼓と銅鑼はとても重要なものです。祭りや、結婚式、葬式などで必ず使われますからね。例えば、行列を行う際、いつも、銅鑼が先頭に立ちますが、それに次ぐのは太鼓です。3種類の太鼓はすべて使われるのが一般的です。」

行事の行列において女性たちは踊りながら、先頭を行進しますが、男性たちはそれに次いで進みます。皆は、銅鑼と太鼓のリズムと合わせて踊ることから、コトゥ族の伝統的な踊りは太鼓の音から生まれたと考えられています。同じくラン村に住むコトゥ族の一人ア・ラン・トゥンさんは次のように話しました。

(テープ)

「銅鑼も演奏されますが、太鼓はそのリズムをとるという主要な役割を果たします。太鼓はリズムが5、6つありますが、銅鑼は太鼓のリズムに添って演奏されます。太鼓の音が出ると、他の楽器はそのリズムに沿って演奏します。太鼓を叩く人は、演奏チームの中で最も重要なメンバーです。」

太鼓は行事などで使われるだけでなく、コミュニティの出来事を告げるものとしても使われました。先ほどのア・ラン・トゥンさんは次のように話しました。

(テープ)

「かつて、電話がなく、人口も少なかったですから、太鼓と銅鑼の音は、村人に村の出来事を告げる手段となっていました。例えば、太鼓を1回叩くことは、病人が出たという構図でした。」

太鼓は、コトゥ族の生活と密接に結びつき、コトゥ族の音楽や踊り、伝統行事を支える重要な存在であるといえるでしょう。

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