(VOVWORLD) - 先ごろ、統計総局は、年初から5か月間の経済社会状況に関する情報を発表し、その中で、FDI=外国直接投資がさらに増加していると明らかにしました。具体的には、年初から誘致されてきたFDIプロジェクト件数は1363件、投資額が65億ドルに達し、この3年間の最高となっているということです。
前年同期と比べ、投資プロジェクトの件数は26%、金額は38%増加していますが、今後も増えていく見通しです。5月11日に北部港湾都市ハイフォンで起工された1億500万ドル相当のFDIで実施される住宅・商業複合施設建設プロジェクトや、今年初めから中部沿海クアンナム省が誘致してきたFDIプロジェクトなどはその証です。
特に、クアンナム省はFDI誘致で、多大な成果を収めています。これまで、省内へのFDI は56億ドルに達しています。クアンナム省人民委員会のチャン・バン・タン副委員長は次のように明らかにしました。
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「我が省は様々な形で、企業と投資家の困難を解決しています。今後も、行政改革や、経営投資環境改善を進めていきます。最高の目的は投資家に便宜を図るということです。」
他方、FDIプロジェクトの質も高まっています。日本や、アメリカ、韓国などのプロジェクトは主に、加工業や、製造業、ハイテク、環境に集中しています。こうした中、南部沿海バリアブンタウ省は韓国企業を戦略的投資相手とみなしています。同省の工業団地管理委員会のアイン・チェット委員長は次のように明らかにしています。
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「我が省に投資している韓国企業は近代的な技術を持っています。また、資金調達率も高いです。特に、各プロジェクトは効果が高くて、省内のバリューチェーンに多大に貢献しています。環境問題も重視しています。」
FDI誘致してからこの30年あまりに、ベトナムは体制完備や、優遇政策づくりなどに力を入れてきましたが、今後もそれらを進めていく方針です。これに関し、ブオン・ディン・フエ副首相は次のように語りました。
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「プロジェクトの有効期限や、投資形式、専門家誘致などに関する措置を含む臨機応変なメカニズムを必要としています。また、インベンション・イノベーションへの外資誘致を進めていく必要があります。」
2018年末現在、130カ国・地域はベトナムで、3400億ドル相当の2万7500件の投資プロジェクトを行っています。外資系企業はベトナムのGDP=国内総生産の20%を、輸出総額の70%を占めています。こうした中、ベトナムは、今後もFDI誘致を促進していくものの、国の持続可能な発展に貢献するプロジェクトしか選ばない方針を打ち出しています。