23日午前、中部タイン・ホア( Thanh Hoa) 省ティン・ザ( Tinh Gia) 県にあるギーソン( Nghi Son) 経済区でギーソン製油所・石油化学コンプレックスの起工式が行われました。
投資総額90億ドルを超えるこのプロジェクトはベトナム石油ガスグループ、クウェート国際石油、及び、日本の三井化学株式会社と出光興産株式会社の合弁により実施されます。
ギーソン製油所・石油化学コンプレックスの敷地
このギーソン製油所・石油化学コンプレックスの建設プロジェクトは石油ガス分野における重点プロジェクトで、ベトナムの経済社会発展とエネルギー安全保障に重要な意義を持つものとされます。
また、これはベトナムで最も大規模かつ先進的技術が導入されるベトナムの製油所で、完成したあかつきには、このコンプレック スはズンクァット製油所と共に、国の石油化学製品の需要の3分の2に応えると期待されています。
このプロジェクトに参加する日本側の代表シムラ氏は次のように明らかにしました。
(テープ)
「これはベトナム最大規模のFDIプロジェクトで、ベトナムの更なるFDI誘致にとって重要な要素となります。これはベトナムのエネルギー安全保障、石油ガス分野のインフラ整備戦略の実施に寄与します。また、このプロジェクトを通じて、日本とクウェートの企業はベトナムでのビジネスを拡大させることができます」
一方、タィンホア省人民委員会のグエン・ディン・スン副委員長は「ギーソン経済区への投資に関しては、このプロジェクトのほか、国内外企業は総額40億ドル相当の複数のプロジェクトを登録した」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「我々は投資協力に関する文書の締結や、許可書発給手続きを進めています。中でも、ギーソン火力発電所2号や、ラムソン・サオバン工業団地建設プロジェクト、ギーソン港湾システム建設プロジェクトなどはギーソン経済区の重点的プロジェクトして見られています」
他方、ギーソン経済区管理委員会のチャン・ホア委員長は「ギーソン製油所・石油化学コンプレックスはギーソン経済区をはじめ、タインホア省の投資誘致に積極的な影響を与えている」との見方を示し、次のように語りました。
(テープ)
「最近政府は工業団地の規模を45万ヘクタールに拡大させることを許可しました。また、クリーン産業に関連する複数のプロジェクトも行われます。ギーソン製油所・石油化学コンプレックスはギーソン経済区の目玉となっているといえます」
また、グエン・バン・チュン計画投資次官は「ギーソン製油所・石油化学コンプレックスは世界経済が困難に直面しているにもかかわらず、外国人投資家が引き続きベトナムを魅力的な投資先として見なしていることを示すものだ」との見解を述べました。
チュン次官の話です。
(テープ)
「ギーソン製油所・石油化学コンプレックスなどの重点的プロジェクトの影響力は強いです。注目すべき点はこれらのプロジェクトの殆どが日本人投資家によるものだということです。これまで、タインホア省は正しい措置を取ってきたといえます」
ギーソン製油所・石油化学コンプレックスは2017年の第1四半期に稼動する予定ですが、北中部地帯の経済発展事業に新しい原動力を作り出すと見られています。