作曲家ファムトェン
ファムトェン(Pham Tuyen )さんは数多くの子供の歌を作った作曲家としてよく知られています。「ドン村の小さな象」、「3歳になった」、「星型の提灯」などのような彼の作品はベトナムの子供たちの心の中に溶け込んでいます。
作曲家ファムトェンさんは現在ハノイ市内のバンバオウ(Van Bao)通りにある小さな家に住んでいます。彼の家の中に入ると、緑の空間に包まれたバルコニーや古本がせいぜいと並ぶ高い本棚を目にします。その静かで小さな空間から数百曲もの歌が次々と生まれ、今なお生きています。ファムトェンさんはベトナム音楽界の大作曲家ですが彼の多くの歌はベトナムの子供たちの精神的な糧となってきました。
(肉声テープ=「私の学校は保育園である」という歌のメロディー)
この10数年、「私の学校は保育園だよ」、「先生と母親」、「星型の提灯」などの歌は多くの子供たちによく歌われてきました。ファムトェンさんは次のように語っています。(テープ)
「私は様々な種類の作曲をしてきました。よりインスピレーションが浮かべば、すぐ歌曲になりました。特に、子供向けの歌を作るのは大好きです。というのは子供に国の将来だからです」
このように語ったトェンさんは、彼と児童との縁について話し、次のように語りました(テープ)
「これまでに、700曲の音楽作品を作曲しており、その中で、子供歌の数は200曲にのぼりました。私の娘は「お父さんの最も賞は音楽を愛する人々の心の中に残るお父さんの姿である」と言いました。その言葉は正しいかもしれません。作曲家の最も幸せは自らの作品が人々の心の中に永遠に生きているということでしょう」
作曲家ファムトェンさんは20歳の頃から子供の歌を創り始めました。当時、彼は革命根拠地のビェトバク(Viet Bac)に住みながら、地元の子供の生活ぶりを描いた歌を作曲しました。それは「森の中のクラス」、「青年同盟員になるため、頑張ろう」という歌です。そして、ファムトェンさんは国の各地に足を運び、作曲をしました。北部港湾都市ハイフォンでは「港町の若い芽」、中部クァムビン省では「幼い頃の川」、北部クァンニン省では「青いハロン湾」などが生まれました。
1983年に、ファムトェンさんは他の二人の作曲家と共に中部高原地帯ダクラク(Dalac)省を訪れました。この省は野生象の訓練でよく知られています。そこで、ファムトェンさんは「ドン村の小さな象」という歌を創りました。
(ドン村の小さな象)のメロディー
「優秀芸術家」称号を持つトェットタイン(Tuyet Thanh)さんは次のように語っています(テープ)
「ファムトェンさんの歌にはメロディーも歌詞も覚えやすいです。ですから、それらの歌は大衆的な音楽作品です。彼は本当に才能があります。」
一方、ファムトェンさんは次のような意見を出しました。(テープ)
「現在の子供は頭がいいです。特に、国際社会への参入期に、子供向けの歌を創るのは簡単ではありません。世界のある画家は「子供になるため、時間がたくさんかかる必要があると言いました。私は子供の憧れと思いを理解するため、心、知恵を注ぐ必要があると思います。ですから、すべての人々が子供に関心を寄せるよう希望しています」
作曲家ファムトェンさんが40年前に創った歌は今なおベトナムの子供たちの心に通じるもの、今後も生き続けることでしょう。