(VOVWORLD) - 15日、在ベトナムアメリカ大使館はベトナム航空局に安全評価格付けの「カテゴリー1」の認定証を授与しました。
2018年8月にFAA=アメリカ連邦航空局がベトナムを訪問して「カテゴリー1」の認定調査を実施し、条件を満たしていることが確認されたためこの度の認定に至りました。これにより、ベトナムの各航空会社はアメリカへの直行便の就航が可能となり、ベトナム航空の協力発展の拡大が図られるとしています。
「カテゴリー1」とはアメリカ連邦航空局により、ICAO=国際民間航空機関の8つの基準を基礎に認定した航空安全基準です。また、ICAOは国際連合経済社会理事会の専門機関一つであり、国際民間航空に関する原則と技術を開発・制定し、その健全な発達を目的としています。アメリカへの直行便を就航させるため、ICAOの安全基準レベル「カテゴリー1」を満たさなければならないと規定されています。「カテゴリー1」の付与を受けてベトナムの航空会社はアメリカへの乗り入れやアメリカ航空会社との「コードシェア便」つまり、共同運航の実施が可能となります。また、これはベトナム航空会社の新たな市場開拓や観光発展にも弾みをかけるとしています。ベトナムの各旅行会社はこのチャンスを見逃さず、あらゆる手を尽くしています。その中の一社 ハノイ・レッド・ツアーのグエン・コン・ホアン副社長は次のような見解を述べました。
(テープ)
「アメリカへの直行便就航はベトナム人観光客に便宜を図り、他国での乗り換えの心配がなくなります。一方で、アメリカ人観光客のベトナムへの旅行も楽になり、観光商品も多様化されるでしょう。」
現在、ベトナム・アメリカを往復する観光客の数は年平均数百万人にのぼり、観光客の増加率は2桁に達しています。アメリカは多い人口を抱え、アメリカ人の消費額は複数の国より高いことからベトナムの旅行会社にとって有望な市場となっています。旅行会社ベト・トラベル ハノイ支社のファム・バン・バイ副社長は次のように語りました。
(テープ)
「この新しい直行便の就航に際し、我が社は梃入れプログラムを実現して、ベトナム航空と協力し、ベトナム人を対象に割引キャンペーンを展開する意向があります。」
ベトナムの民間航空規制当局の指導者によりますと、アメリカへの直行便の運航は航空分野への国内消費者の支出を梃入れするであろうとしています。
ベトナムの民間航空規制当局によりますと、この10年間、国内の航空市場は輸送量が毎年平均で17.4%増加し、急速に拡大しています。
IATA=国際航空運送協会の調査では、ベトナムの航空部門の収益は年平均17.4%を突破し、アジア太平洋地域の7.9%をはるかに上回っています。
先ごろ、バンブーエアウェイズが就航したばかりで、ベトナムの第5の航空会社となっています。一方、旅行会社ベト・トラベルのグエン・クォク・キ社長は中部フエ市に本部を置くベト・トラベル・エアラインズを設立する意向を表明しました。また、ベトジェットエアはアメリカ連邦航空局の許可を受け、アメリカへの直行便の運航に大型機を利用すると明らかにしました。ベトナム航空のDươngTríThành最高経営責任者も既に2022年までに直行便を開設する計画であることを明らかにしており、路線開設は、ベトナム航空によるホーチミン~サンフランシスコ線が有力とみられています。