2013年に入ってもベトナムの不動産市場は停滞し続けています。在庫と不良債務は解決すべき大きな問題となっています。先頃、行われた3月の政府の月例会議では不動産市場の困難を打開する措置が主要議題として討議されました。

2012 年に、不動産市場の困難として市場凍結と大きな在庫が挙げられました。今年に入って、こうした不況は改善されていません。これを受け、政府と住宅・不動産 市場政策中央指導委員会は不動産市場の困難を解決するため、基本的な措置を打ち出しました。その中に、企業に対する融資を調整することや、初めて住宅を買 う人に低金利融資をすること、外国人を対象にベトナムでの住宅購入条件を緩和することなどが含まれています。

また、政府は社会住宅の購 入・賃借に対し、およそ20兆から40兆ベトナムドン、約921億6600万円から1843億3200万円の融資を準備しました。また、社会住宅建設プロ ジェクトの投資家にも融資する計画です。更に、低所得者に向けた社会住宅建設用地を厳格に管理し、不動産市場を再構築すると同時に社会住宅建設プロジェク トへの融資を加速する必要があるとしています。

ホアン・チュン・ハイ副首相は次のように語りました。

（テープ）

「入居者不在のこれらの住宅を点検した上で、ハノイとホーチミン市の社会住宅を販売し切らなければなりません。また、完成を急いでいるものの、資金不足で停滞している社会住宅建設プロジェクトに対し、融資する必要があります。」

ハイ副首相はこのように語りました。

政府の打ち出した解決策は高く評されています。ホーチミン市不動産協会のグエン・ホアン・チャウ会長は「これらの解決策は実状に見合ったものである。

ただ、不動産市場の困難を解決するには各省庁の協力を必要とする」との見解を示し、次のように語りました。

（テープ） Chau

「不動産市場が安定的かつ持続的に発展し、透明性を確保するため、各サイドの協力と連携は重要です。それらは政府、銀行、企業、投資家などです。」

チャウ会長はこのように語りました。

他方、建設省のチン・ディン・ズン大臣は「長期的な不動産市場の発展計画を作成し、困難の解決を社会住宅の発展と連携させる必要がある」と述べ、次のように話ました。

（テープ）

「社会住宅は国家から大きな援助を受けています。具体的には土地代や付加価値税などが免除されます。これは間接的な梃入れ策だといえます。不動産市場の困難が解決できれば、建設や建設資材分野の困難解決も図られることでしょう。」

ズン大臣はこのように話しました。

住宅・不動産市場政策中央指導委員会委員長を務めるホアン・チュン・ハイ副首相は「解決策を打ち出しましたが、各企業や地方が効果的に実施するかは課題となる」との見解を示しました。

なお、今年、不動産市場の再構築が順調に進められ、投資家の信頼を取り戻し、今後の発展に基盤を作り出すと期待されています。