各地方の競争力の向上


既にお伝えしましたように、先月末、VCCI=ベトナム商工会議所はUSAID=アメリカ国際開発庁と協力して、2015年のPCI=中央直轄各省や市レベル競争力指数を発表しました。PCIは、参考のための調査結果であるだけでなく、経営投資環境の改善に対する各地方の努力を示すものともみられています。そして、これによりますと、各省や市の経済管理の質が日増しに改善されていることが分かりました。


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2015年のPCI

ランキングではダナン市がトップに、そして、南部ドンタップ省、北部クアンニン省が続いています。これにより、ダナン市は3年連続でトップを維持しています。特に、北部丘陵地帯ビンフック省は始めてトップ5に入っています。2012年に10位に立った同省が2013年に43位へと落ちたことから見れば、今回の結果は印象的なものと言えます。

ビンフック省企業協会のドゥオン・チョン・カン副会長は、「わが省の指導部は地元の経済社会発展事業に対する企業の役割を重視し、企業の困難解決のため、具体的な措置をとっている」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「経営投資環境改善へ向けて、ビンフック省の指導者らは頻繁に企業を訪れ、事情調査を行います。毎四半期、50社ないし90社と会合し、企業の困難、願望などを聞きます。また、外国企業に対して、土地や、立ち退き、行政手続などの面で、優遇措置をとっています。」

一方、北部山岳地帯タイグエン省のPCIも著しく改善されています。同省は2011年、63地方のなかで、57位でしたが、今回は7位に上がりました。同省人民委員会のニュ・バン・タム副委員長は、「PCIを通じて、省の指導部は克服すべき弱点を理解するようになった。従って、適切な改善措置をとってきた」と明らかにしました。

実際、PCIの改善に伴い、省内の投資誘致や、経済発展もより多くの成果を収めています。具体的には、2015年の経済成長率が25%に達しました。また、FDI=外国直接も急増しています。昨年、タイグエン省への外資プロジェクトは80件を超え、これにより、FDI総額が71億ドルに上ったということです。タム副委員長は次ぎのように語りました。

(テープ)

「韓国企業サムスン社はわが省に60億ドル相当の投資を登録し、その中の50億ドルは既に調達されました。これは7万人の労働者に雇用創出し、省の経済社会発展事業に突破口を切り開きました。現在、私たちは行政改革を進めていますが、毎年、その状況を点検します。わが省は行政の手続をさらに簡素化させていく方針です。」

PCI指数は、各地方の競争力だけでなく、ベトナムの経営投資環境についても情報をまとめています。これによりますと、多くの地方は行政改革事業で積極的な結果を収めています。一方、多くの地方が外資系企業のメリットをまだ徹底的に活用していないことや、その行政サービスの質がまだ低いことなども指摘しています。

ハノイとホーチミン市はその証とされています。この両市は、大きな経済中心地ですが、今回のランキングには、ホーチミン市が6位、ハノイが24位で、低い水準となっています。

ベトナムが国際社会への参入を進め、複数のFTA=自由貿易協定を交渉・締結している背景の中で、各地方が自らの競争力を高めることは差し迫った問題とみられています。こうした中、PCI=中央直轄各省や市レベル競争力指数の発表は各地方に原動力を作り出すと期待されています。

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