国営企業の株式化を巡る問題の解決へ

(VOVWORLD) - グエン・スアン・フック首相が承認した計画によりますと、2017年から2020年期に127社の企業の株式化が完成しなければなりません、しかし、現時点で株式化された企業は目標値の3分の一にも達していません。

財務省によりますと、計画では四半期ごとに、およそ10社が株式化され、ホーチミン市の企業は国営企業株式化計画の6割を占めるとしています。しかし、今年初めからの5か月間、株式化された企業は一社もありませんでした。同市人民委員会は国営企業の株式化状況を監視したうえで、2020年をめどに株式化事業を遅延することを政府に提案しました。その理由としてホーチミン市の国営企業はほとんど大手であり、複雑な構造、異なる財産を有し、多分野で活動していることから、株式化に際し、国有財産の確定が難航し、係争中の財産もあることが挙げられています。経済専門家のフイン・テ・ズ博士は次のように語りました。

(テープ)

「株式化は複雑で、国営企業の指導者の高い責任感が求められています。一方で、株式化に原動力をつけるような奨励政策が打ち出されません。国会の許可により、企業が国家の資金引き揚げから得る金額を地方の予算に入れることや、特別政策を享受することは株式化をめぐる問題の解決に役立っていません。」

こうした中、先頃、ハノイ市の国営企業の株式化を実現して、企業価値を評価するための会計検査が行われた結果、土地使用権の価格を正確に定めなかったことや借地代を利用して、合弁企業に資本を拠出すること、株式の販売から得る代金を厳格に監視しなかったことなど、様々な問題点が発見されました。これらは各省庁、部門、地方が回避すべき問題であると指摘されています。国会・経済委員会のド・バン・シン氏は次のような見解を述べました。

(テー)

「国営企業の株式化計画には様々な課題が取り上げられています。一つ目は投資家に明白な情報を提供するかどうかということ。二つ目は投資家の期待に応えるか否かということです。例えば、投資家は株式の51%を購入する意向がありますが、企業は30%しか販売したくない場合、双方がマッチングしないのです。政府は株式化の遅延の原因を正しく評価しなければなりません。」

今後、国家の資金引き揚げが行き詰まらないよう、SCIC国家資本投資経営総公社は様々な解決策を提案し、その中に、毎年、借地料を払う形で借地権の価値や知的所有権の価値、無形財産を定める方法、株式販売を手解きする規定などが含まれています。アナリストらによりますと、これらの規定は新たなもので、ベトナムに前例がないことから、詳細な手解きを必要すると同時にその実施に際し、各国の経験を参考にしなければならないとしています。

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