2015年の経済展望


2014年、ベトナムのGDP=国内総生産の伸び率は5・98%に達し、国会が出した目標値を上回りました。これを踏まえ、政府は今年のGDP成長率を6・2%にするという目標を設置しています。国内外の経済が多くの困難に直面していますが、2014年に収められた成果や、最近の積極的な兆などで、この目標が達成できると期待されています。


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2014年、ベトナムは多くの目標を成功裏に実現することができました。中でも、インフレ抑制や、貿易黒字などは望ましい結果と見られています。特に、2014年に金額が1500億ドルを突破した輸出は引き続き、経済発展事業に重要な役割を果たしています。

こうした中、ベトナムは輸出促進のために、複数のFTA=自由貿易協定の締結を進めています。これまで、WTO=世界貿易機関との多国間FTAのほか、7件のFTAを締結してきましたが、2015年に、韓国や、ロシア・ベラルーシ・カザフスタン3カ国関税同盟、EU=欧州連合とのFTA、TPP=環太平洋経済連携協定の締結、及び、ASEAN経済共同体構築などを進めていきます。

これに関し、エコノミストらは「世界経済への参入が輸出促進や、国内経済の成長に寄与する」と評価しています。貿易研究所のファム・タト・タン博士は次のように語りました。

(テープ)

「今年第1四半期に多くのFTAが締結される見通しであることから、ベトナムの輸出活動はさらに盛んになると思います。FTAは輸出促進に寄与しますが、ベトナムがそのチャンスを活用できるかどうかは焦点となります。これは、マクロ経済の安定の維持や、有利な経営環境づくりに関する政策、及び、企業共同体の努力などによるものといえます」

一方、マクロ経済の安定も今年の経済発展にとって、重要な要素と見られています。エコノミストらによりますと、今年のインフレ率が4%程度にとどまる見込みだと予測しています。これはベトナムの投資環境の改善にも役立つと評価されています。さらに、FDI=外国直接投資状況も楽観視されており、今年のFDI資金調達額が170億ドルを越える可能性があると予想されています。

経済財政研究院のグエン・ゴック・トゥエン院長は次のように語りました。

(テープ)

「インフレが低い水準に抑制できれば、マクロ経済が安定し、投資環境の改善に寄与します。したがって、FDIも増加します。今後5年間、FDIは引き続きベトナム経済発展事業に重要な役割を果たしていきますが、インフレの抑制と、マクロ経済の安定の維持は、FDIの更なる誘致と投資家の信頼の向上に寄与します」

他方、法律システムの完備も経済発展事業に有利な条件を作り出しています。昨年に改正された税法や、税関法、投資法、企業法などは今年に発効し、経営、投資活動に大きな積極的影響を与えるとされています。

レー・ダン・ゾアインエコノミストは次のような見解を述べています。

(テープ)

「今年の経済成長率が少なくとも5・5%ないし6%に達する見通しです。政府と企業共同体が努力すれば、6・2%に上る可能性があります。これを達成するために、行政改革や、企業の生産コストの削減などを積極的に進める必要があります。今年も世界経済が複雑に推移していくので、注意深いでなければなりません」

2015年、ベトナムはGDPの伸び率を6.2%に達することをはじめ、公的債務の処理、経済再構築、投資・経営環境の改善などに力を尽くす決意です。政府の断固とした行動と国民の支持により、ベトナムの全面的な発展事業は明るい展望を迎えると期待されています。

 

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