まずは、両国間の文化交流活動です。日本で定期的に開催されるベトナムフェスティバルや、ベトナムで毎年開かれる日本文化祭、および、両国の青年交流イベントなどは、教科の土台を作り出しています。

ハノイでの桜祭り

 続いては、文学分野での交流です。これまで、日本のおよそ150の文学作品がベトナム語に、そして、ベトナムの64の作品が日本語に翻訳されてきました。

日本語に翻訳されたベトナムの小説

 特に、日本の漫画とアニメはベトナムの子どもだけでなく、青少年にとっても馴染み深いものとなっています。これらは、子供の健全な精神生活づくりにも役立っていると評されています。

子どもと青少年に人気を集める日本の漫画とアニメ

 さらに、ベトナム人と日本人の多くは様々な分野で、自らの力により、両国関係の深化に貢献しています。その中には、政治家や、社会活動家、実業家もいれば、科学者や、宗教活動家、一般人などもいます。

ベトナム駐在日本の坂場三男元大使

 ベトナム戦争中にVOVで日本語放送のアナウンサーとして活躍した中村信子氏や、ベトナム考古学に積極的に貢献した日本人考古学者の故西村昌也氏などはその例です。

中村氏（左）と西村氏

 また、人工呼吸器づくりで有名となった実業家チャン・ゴック・フック氏や、在日ベトナム仏教信者会の尼僧ティック・タム・チー会長などのベトナム人も両国を結ぶ懸け橋としての役割を果たしています。

上皇陛下（当時の天皇陛下）に対し自社が製造した呼吸器を説明するフック氏

在日ベトナム仏教信者会の尼僧ティック・タム・チー会長

 これらの要素や、これらの人々、ベトナム人と日本人全委員の努力により、今後も両国関係がさらに発展し、両国国民の願望に答え、地域と世界の平和・安定・発展・繁栄に貢献していくでしょう。