2025年、ベトナムの成長戦略:GDP8%と構造改革を目指して
(VOVWORLD) - ベトナム政府は2025年、経済成長を最優先課題とし、GDP国内総生産を約8%に引き上げるとともに、3000km以上の高速道路建設を計画しています。これらの目標は、国が豊かで力強い新たな発展段階に入るための重要な基盤となるものです。
12月1日の全国会議で発表しているチン首相 |
12月1日の全国会議で、ファム・ミン・チン首相は、国の発展に向けた資源の戦略的活用の重要性を強調しました。
国会は当初、2025年の経済成長目標を6.5~7%と設定していましたが、政府は更に野心的に約8%のGDP達成を目指しています。この目標は、2026年~2030年の継続的な2桁成長に向けた重要な布石となります。
来年の主要な経済目標としては、一人当たりGDPを約4900米ドルに引き上げること、CPI消費者物価指数を平均4.5%に抑制すること、財政赤字をGDPの3.8%に維持すること、公的債務をGDPの35~38%に管理することなどがあげられています。
さらに、政府は、3000km以上の高速道路の完成、2025年末までのロンタイン国際空港の供用開始、全国の仮設・老朽住宅の撤去などのインフラ・社会開発目標を設定しています。
経済成長を促進するための具体的な戦略には、国家重点プロジェクトを中心とした公共投資の迅速な実施、「ベトナム人は率先してベトナム製品を使おう」という運動を通じた国内消費の活性化、17の自由貿易協定を活用した新市場開拓などの取り組みが含まれます。また、デジタル経済、グリーン経済、シェアリングエコノミーの推進も重要な対策となります。
財政金融政策について、政府は、 貸出金利の継続的な引き下げ、信用成長の15%以上維持、金融・資本市場の戦略的強化などに焦点を置く方針です。
成長目標の実現に向けて、ベトナム政府は政策立案のアプローチを根本的に見直しています。12月4日の法律制定に関する政府会議で、ファム・ミン・チン首相は、より柔軟で効果的な法制度の構築を訴えました。
チン首相は、制度改革を「改革の決定的な転換点」と位置づけ、国家発展の鍵となる原動力であると強調しました。各省庁の大臣に対し、制度構築への継続的な投資と、現状に即していない法的課題の徹底的な見直しを求めています。
2025年は、ベトナムの国家発展において極めて重要な年と位置づけられています。2020年~2025年の成長戦略における決定的な年として、党、国会、政府は革新的かつ力強いアプローチで経済・社会開発の目標達成に挑みます。特に、あらゆる資源を動員し、2桁成長の実現と国家の長期的目標の達成を目指しています。