クアンニン省 文化価値を洞窟遺産と組み合わせて活用

(VOVWORLD) - ベトナム東北部クアンニン省は、数千もの大小の島々と壮大な洞窟を擁する世界自然遺産であるハロン湾をはじめ、多くの美しい自然景勝地を有しています。これは、観光客を誘致する上で大きな強みとなっています。
クアンニン省 文化価値を洞窟遺産と組み合わせて活用 - ảnh 1クアンニン省にあるハロン湾の光景
クアンニン省は、自然遺産の価値を活用した観光・サービス開発において、国内をリードする地方の一つです。しかし、現状ではクアンニン省の島々や洞窟を見学する観光客は、景観を眺めたり記念撮影をすることにとどまっています。そこで、同省は観光客の体験をさらに深め、遺産の価値を高めるため、洞窟内での芸術公演や実景パフォーマンスといった新しい観光商品を試行しています。
ブンドゥック遺跡・名勝地区にある「ゾイ」と呼ばれる洞窟で実景ショーを実施する「ゴクロン」という名前の洞窟有限会社のグエン・クアン・ソン代表は、次のように語っています。
(テープ)
「当社は、外国からの顧客に直接アプローチするため、旅行会社と連携しています。ここを訪れる観光客には、体験できる商品が必要です。洞窟は、彼らが長く滞在する理由の一つです。だからこそ、現在、市場にあるものとは異なる、特別なサービスが必要なのです。特に、私たちは周辺住民の雇用創出にも貢献し、洞窟を地元の人が誇りに思える観光商品にしたいと考えています」
クアンニン省 文化価値を洞窟遺産と組み合わせて活用 - ảnh 2「ゴクロン」という名前の洞窟での実景ショー

文化価値を洞窟遺産と組み合わせて活用するとは、洞窟に関連する文化、歴史、信仰、宗教、建築、美術、自然などの価値を際立たせ、効果的に活用することを意味します。これは、観光開発、文化保存、コミュニティの意識向上、地域経済の活性化において重要な役割を果たします。

ユネスコ広報センターのディン・ドゥック・ホアン副センター長は、次のように述べています。
(テープ) 
「洞窟には多くの鍾乳石や石筍がありますから、私たちはその美しさを称賛する必要があります。しかし、非常に脆く、壊れやすい地質構造に影響を与えないようにするにはどうすればよいのでしょうか。私たちは、多くの研究者、特に地質学の研究者の協力を得て、洞窟空間へのアプローチ方法を研究し、その空間に対してどのように適切に対応すべきかを検討する必要があります」
クアンニン省は、このユニークな観光形態が、クアンニン省を訪れる観光客の滞在期間を延ばす基盤となると期待しています。これはまた、同省が2025年に、外国人観光客450万人を含むおよそ2000万人の観光客を迎えるという目標の達成に向けた原動力ともなっています。

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