ベトナム 身体障がい者の権利保護に取り組む

(VOVWORLD) - 今後も、ベトナムは関連の法律をさらに整備し、『誰一人取り残さない』という目標を目指し、身体障がい者への支援活動を強化する方針です。
ベトナム 身体障がい者の権利保護に取り組む - ảnh 1第15回国連障がい者権利条約締約国会議

6月14日から16日にかけてニューヨークで行われたCRPD15=第15回国連障がい者権利条約締約国会議で、ベトナムの代表は「ベトナムは無差別待遇という原則を維持し、身体障がい者の権利保護・促進を優先課題と見なしている。ベトナムの党や、国家、政府、国会は常に身体障がい者に有利な条件を作り出している」と強調し、ベトナムのCRPD実施状況を紹介しました。

現在、ベトナムの身体障がい者は推定7百万人に上ると言われ、人口の7.8%を占めています。その内、女性は48%、子どもは28.3%を占めています。ベトナムは「経済成長と社会福祉による保証を両立させ、社会の平等と進歩を確保する」という方針に基づいて、身体障がい者がより良い生活を送り、政治・経済・文化・社会における平等を実現できるような政策・法律を発布・実行しています。

実際、ベトナムでは近年、身体障がい者に関する法律が国連障がい者権利条約に見合うよう整備されつつあります。2010年障がい者法はもちろん、2006年法的補助法や労働法、教育法、職業訓練法、子ども保護ケア教育法などにも身体障がい者の権利保護についての規定が盛り込まれています。また、ベトナム政府は、2010年障がい者法の履行を詳細に規定する決議や決定など13件を発布しています。

ベトナム 身体障がい者の権利保護に取り組む - ảnh 2身体障がい者の職業訓練

身体障がい者に関する政策・法律の展開を担うシステムも充実されました。これらの政策・法律の展開を支援する労働傷病軍人社会事業省のほか、身体障がい者・孤児補助協会や、体の不自由な子ども補助協会、身体障がい者の活動調整委員会、身体障がい者の生産経営協会など様々な社会団体も発足しました。身体障がい者への支援活動も全国各地に広がっており、大勢の人が積極的に参加しています。これにより、中央から末端組織まで身体障がい者への支援ネットワークが整備されました。

医療分野に関し、貧困状況にある障がい者のすべてに対し医療保険証が発給され、多くの障がい者にはリハビリのほか、車椅子や義足、義手などが提供されました。2012年から2020年期において毎年、9割の障がい者が医療サービスを享受し、障がい児や障がい者およそ7万人が整形手術やリハビリの提供を受けました。

教育と職業訓練分野に関し、全国には身体障がい者の職業訓練を行っている施設が1130カ所あり、その中で、身体障がい者の職業訓練に特化した施設が225カ所あります。国の職業斡旋基金の支援により、約12万人の身体障がい者に対し職業訓練と斡旋が行われました。

今後も、ベトナムは関連の法律をさらに整備し、『誰一人取り残さない』という目標を目指し、身体障がい者への支援活動を強化する方針です。

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