ベトナムの海上安全保障政策

ベトナムの海上安全保障政策 - ảnh 1

この1ヶ月間、中国がベトナムの排他的経済水域と大陸棚に石油リグ981号を不法に設置すると共に、この石油リグを守るため軍艦を含め、護衛艦を使用し、ベトナムの海警船を襲撃しました。ベトナムはその緊張情勢を平和的措置で解決することを堅持しています。ベトナムのこの主張は国際社会の支持を得ています。

海上安全保障は国家、地域、及び、世界の安全保障の一部です。海洋安全保障には伝統的安全保障と非伝統的安全保障が含まれています。東部、南部、南西部の三方海に面しているベトナムは、海岸線3260キロメートルを擁する他、内水、領海、排他的
経済水域、大陸棚、大小3000の離島と群島を所有しています。そのため、海上安全保障はベトナムの経済、社会、国防、安全保障に重要な意義があります。

ベトナムの海上安全保障政策は祖国防衛戦略の一部として、ベトナム民主共和国が誕生された直後に制定されました。特に2011年の第11回党大会で、ベトナムの海と島の安全保障に関する戦略が新しい情勢に見合うよう完備されました。そして、2012年6月、ベトナム国会は海洋法を採択しました。この海洋法は国連憲章とベトナムが締約した国連の条約に合致しています。

実際に、海上の安全保障を確保するため、ベトナムは海上警察と漁業検査隊を配置しています。これは1982年の国連海洋法条約に基づき、海上におけるベトナムの合法的な権利と利益を守る任務を担当しています。公安省戦略研究所のレ・バン・クオン( Le Van Cuong) 元所長は次のように語りました。

(テープ)

「ベトナムのすべての海上安全保障政策は1982年の国連海洋法条約と国連憲章を基礎に制定されました。この政策は海洋に関する世界の近代的な法律、及び、ベトナムがベトナム東部海域、いわゆる、南シナ海の平和、安定、協力、発展に参加するという今日の動きに合致しています。その理由で、アメリカ、日本、ロシア、欧州諸国など世界各国はベトナムの海上安全保障政策を支持しています」

国際法を尊重するという精神を基に、中国がベトナムの排他的経済水域と大陸棚に石油リグ981号を不法に設置したことを受け、ベトナムは紛争や対立を平和的措置で解決する意向を示しています。

先頃、シンガポールで開かれた第13回アジア安全保障会議いわゆるシャングリラ対話に参加したフン・クアン・タイン国防大臣は記者団のインタビューに対し、次のように語りました。

(テープ)

「私たちは国連海洋法条約や、DOC=海上行動宣言など国際法を基礎に、紛争を対話など平和的措置を通じて、解決することを主張しています。私たちはできる限り自制をし、武力行使や武力で脅かすことはしません。私たちは漁業検査隊や海上警察船、及び、漁船を利用して、海上の領有権を守ります。」

ベトナムは非伝統的安全保障の試練の解決にも国際法を遵守しています。ベトナムは国内の力を活用する一方、独立、主権の尊重と統一、領土保全の確保、内政不干渉という原則を基礎に世界各国との関係を拡大させています。先ほどの公安省戦略研究所のレ・バン・クオン( Le Van Cuong) 元所長はさらに次のように語りました。

(テープ)

「ベトナムの海上安全保障政策はアセアン加盟諸国を始め、世界各国と協力して制定されました。2012年の海洋法はアセアン加盟諸国が経済、文化、安全保障共同体の構築に取り組む中で制定されました。海洋法の制定と施行はその共同体の構築に寄与します。その他、ベトナムはアセアンと対話諸国との会議や東アジア安全保障会議、APECアジア太平洋経済協力会議などで、ベトナムの海洋法が国際法に合致することを言明しました」

実際に、国際法を尊重し、紛争や対立を平和的に解決するというベトナムの海上安全保障政策はベトナム東部海域を平和、安定、協力の海域にすることに積極的に寄与しています。


ご感想

他の情報