(VOVWORLD) - ベトナムの第15期国会第9回会議の第1段階が、5月29日に閉幕しました。今回の会議では、政治システムの大幅な改革が決議されています。
最大の焦点は、政治機構の簡素化改革でした。国会議員らは緊張感を持って議事に臨み、重要な決議を次々と採択しました。
今回の会議で最も重要だったのは、2013年憲法の修正に関する決議です。国会は憲法の一部条文修正と、修正案起草委員会の設置を全会一致で採択しました。
これは国家機構を「より簡素で効果的、そして国民に身近な」ものに変える大きな改革です。
中部ラムドン省選出のグエン・タオ議員は憲法改正について次のように説明しています。
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「我々は機構モデルを簡素化し、地方政府を現在の3層構造から2層構造に転換しようとしています。これを実現するには憲法修正が不可欠です。国会による2013年憲法修正案承認に向けた具体的プログラムがあり、慎重で綿密な準備スケジュールを立てています」
民間経済を強力に支援
国会はまた、民間経済の発展を促進する政策も承認しました。98.84%という圧倒的多数の賛成で可決されています。
この政策により、2025年には行政手続きの処理時間を30%短縮し、企業の法令遵守コストや事業条件も30%削減される予定です。
北部ハイズオン省のグエン・ゴック・ソン議員は次のように期待を語りました。
(テープ)
「党中央委員会の決議に従った制度再構築決議の公布は非常に強力な突破口となります。企業を中心に据えることで民間企業の発展を促進し、国のGDP成長に貢献するでしょう」
教育支援を大幅拡充
国民生活に直結する重要な政策も決まりました。幼稚園から高校まで、学費の免除・支援制度が拡充されます。
グエン・キム・ソン教育訓練大臣は次のように語りました。
(テープ)
「現在、全国ですでに10の省・市が学費を免除しています。自己調達が困難な地方については中央政府が補填・支援します。計算上の30兆ドン以上という総額には、自己調達困難な全ての省・市への補填額が含まれています」
このほか、付加価値税の減税や3歳から5歳児への幼稚園教育普及、高速道路建設なども議論されました。
議員からは高い評価
今回の会議について、ハノイ市選出のグエン・アン・チー議員は次のように述べています。
(テープ)
「分科会での調整も、国会本会議での調整も非常にスムーズでした。議員たちが今回の特別会議に向けて十分な準備をしていたため、非常に建設的で活発な議論ができました。発言もより明確で直接的になり、良い成果を生むことができました」
第15期国会第9回会議はまだ折り返し地点です。今回の第1段階の成果は、ベトナムの政治制度改革にとって歴史的な意義を持つものとなりました。国会は有権者と国家に対する責任を十分に果たしたといえるでしょう。