ベトナム国会が閉幕 大胆な体制改革で新時代へ

(VOVWORLD) - ベトナムの第15期国会が11日、5年間の任期を終えて閉幕しました。この国会は数多くの革新的な取り組みを行い、国の新たな発展に向けた基盤を築いたことで注目されています。
ベトナム国会が閉幕 大胆な体制改革で新時代へ - ảnh 1

任期中、国会は通常会期に加えて臨時会期を9回開くなど、前例のない19回の会期を開催しました。新型コロナウイルスのパンデミックからの経済回復、予測困難な世界経済の変動、そして成長モデルの改革といった課題に迅速に対応する姿勢を示した形です。

憲法修正で行政を2層制に
第15期国会の最大の成果は、大胆な体制改革です。2013年に制定された憲法を修正し、行政システムを2層制に移行することを決めました。南部ドンナイ省選出のチン・スアン・アン議員は次のように語りました。
(テープ)
「国会は憲法を修正し、80年続いた県レベルの行政を廃止して2層制に移行するという大胆な決断を下しました。憲法とともに、国家機構に関わる一連の法制度も修正しました。これは国会が革新と発展、そして未来のために決断し、実行する勇気を持っていることを示しています。これは一つの任期だけでなく、今後の発展全体の基盤を築く極めて戦略的な立法活動です。」
ベトナム国会が閉幕 大胆な体制改革で新時代へ - ảnh 2ホアン・タイン・トゥン委員長

5年間でおよそ149の法律を修正・可決し、行政機構のスリム化、地方への権限委譲、行政区画の再編成、そして持続可能な発展のための法整備を進めました。

国会法務委員会のホアン・タイン・トゥン委員長は次のように語りました。
(テープ)
「可決された法案は簡潔で、政府や地方に管理運営の柔軟性を与えるものになっています。政策は常に国民と企業を中心に据え、経済発展を阻む障壁の解決に取り組んできました。」
立法活動と並行して、国会の監督機能も強化されました。社会保障制度、エネルギーの安全保障、不動産市場の問題から、企業や労働者への支援策まで、国民生活に直結する課題に重点的に取り組みました。各討論では責任の所在を明確にし、具体的な解決策を提示することに力を注いできました。
新たな発展段階へ
こうした一連の改革は、目の前の課題への対応だけでなく、長期的な将来を見据えたものです。体制が整備され、法的な枠組みが整い、行政機構がスリム化されることで、ベトナムは新たな発展段階へ進む条件が整いました。チャン・タイン・マン国会議長は次のように語りました。
(テープ)
ベトナム国会が閉幕 大胆な体制改革で新時代へ - ảnh 3チャン・タイン・マン国会議長

「国は大きなチャンスに直面していますが、課題も少なくありません。国会は党の方針を引き続き実施し、国民や企業の意見に耳を傾け、政府や関係機関と緊密に連携して、法整備、監督、国の重要問題の決定を効果的に進めていきます。」

改革の道筋は明確になり、基盤は構築されましたが、課題も残されています。各省庁や地方行政府での政策実施にさらなる一貫性が求められるほか、法律の執行における連携の強化も必要です。そして何より、国民が日常生活の中で実感できる具体的な変化を実現することが期待されています。
トー・ラム党書記長は次のように強調しました。
(テープ)
「国会の決定は、経済や社会、国防、国民生活に即座に影響を与えるだけでなく、国の長期的な未来も左右します。したがって国会は、経済・社会戦略、国家予算の配分、重要なインフラ計画、社会保障政策、国際統合、そして領土保全といった重要問題を決める際、決断力と知恵、公正さをより明確に示す必要があります。」
第15期国会は、国民のための革新、近代的な体制の構築、そして新たな発展時代への基盤づくりという明確な足跡を残しました。この改革の精神は、今後の国会活動においても重要な礎となっていくものと見られています。

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