ベトナム経済への多くの楽観的な兆し

(VOVWORLD) -2021年初頭の数カ月のベトナム経済は、前向きな兆しを見せています。マクロ経済の安定、インフレの抑制、外国為替市場の安定、銀行システムの流動性の維持、経営・生産活動の改善などの要素は、今年のベトナム経済に楽観的な見通しをもたらしています。

新型コロナウイルス感染症は依然として複雑に推移しているものの、ベトナムの今年第一四半期の経済社会状況は活気の兆しがあると評価されています。

経済成長を遂げる

疫病の影響を受けたものの、今年第一四半期のGDP成長率は、昨年同期と比べ4.48%増となっています。これは、経済の適応、回復力、回復傾向は高まっていることを示しました。

消費者の需要は、だんだん回復しています。インフレが抑制され、金利は引き続き低水準で維持され、外国為替市場は効果的に運営され、オンライン決済サービスとキャッシュレス決済サービスは推進されています。

その他、外国投資の誘致は積極的に回復しています。今年第一四半期の外国投資総額は、100億ドルを超え、昨年同期と比べ18.5%増となっています。年初からの3カ月間に、インベンション・イノベーション活動や、科学技術応用、デジタル化などは推進されました。

国民人口データベースの情報収集とアクセス活動が活発に展開されています。国家のデジタル化プログラムは推進され、4千社余りの企業で実施されています。

輸出入活動も印象的な成果を達成しました。第1四半期の輸出入総額は、1520億ドルを超え、昨年同期と比べ24%増と予測されています。ベトナムの証券市場は、史上の20年間余りで、 ベトナムの代表的な株価指数「VNインデックス」は1200ポイントを超え、急速に上昇しました。そして、社会保障が配慮され、国民生活が確保されるようになっています。さらに、ベトナムは、国連の2021年版の世界幸福度ランキングの中で、前回と比べ4ランク上昇し、79位に前進しています。

国際組織が、ベトナム経済を楽観視

IMF=国際通貨基金の最新報告書は、「新型コロナウイルス感染症の影響を受けたにもかかわらず、ベトナムの2021年の経済成長率は6.5%に達する可能性がある」と認定しました。

シンガポールに本社を置くユナイテッド・オーバーシーズ銀行は、ベトナムの2021年の経済成長率は7.1%という高い水準に上るとの予測を出しました。HSBC=香港上海銀行の予測では、今年のベトナム経済の成長率は6.6%に達するということです。

これに先立ち、イギリスの格付け会社フィッチレーティングスは、ベトナムの外貨建て長期発行体格付を「BB」で据え置きましたが、見通しを「安定的」から「ポジティブ」に引き上げました。フィッチによりますと、ベトナム政府がマクロ経済の安定化や経済成長の後押し、信用格付けでベトナムと並ぶ他の国々との1人当たりGDPの格差縮小に力を入れていることが、信用格付け引き上げの材料となります。

このようの中、アメリカシンクタンクのヘリテージ財団が発表した2021年版「経済自由度指数」の中で、ベトナムの経済自由度は前年より2.9ポイント上昇の61.7ポイントで、順位は同15位上昇の世界178か国・地域中90位となり、「中程度の自由」のグループに初めて入りました。

このような前向きな兆しを見せたものの、ベトナムは、マクロ経済政策を堅持し、経済回復を持続的かつ全面的に確保する方針です。

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