ベトナム共産党の理論的思考において、現代の労働者階級は、最新の科学技術と結びついた現代産業の主体であり、その産物でもあります。また、高い生産性と品質を持ち、国際統合が可能で、急速な技術変化に適応できる能力を備えています。現代的なベトナムの労働者階級の育成は、科学技術とイノベーションを発展の原動力とする工業化近代化事業の加速期に向けた人材の準備となっています。

ベトナム労働者 新時代への準備整える

第10縫製総公社の労働者たち(Vũ Dung/qdnd.vn撮影)

15年間にわたり、第10縫製総公社に従事しているハノイシャツ工場の労働者、フン・ティ・ハインさんは、常に生産性向上の解決策を模索してきました。製品の直接生産者として、ハインさんは自主的な学習とスキル向上を最優先かつ継続的な任務と位置付けています。絶え間ない学習と訓練の結果、現在、ハｲンさんは工場内でトップクラスの生産性と収入を誇る労働者の一人となり、会社からさまざまなレベルの技能競技会や創造性コンテストに派遣されています

ハインさん(VGP/Nhật Bắc撮影)

ハインさんの話を聞いてください

（テープ）

「私は技術を向上させ、作業をより速くするため、毎日、観察と学習に取り組む必要があると認識しています。同僚の優れた作業工程があれば、それを見習い、自分の経験として取り入れ、無駄な動作を省いて生産性を向上させています。最初は1工程あたり200～300個の製品でしたが、1年後には1日に1400個の生産性を達成し、同じ工程で同僚と比べて150%の生産性を上げることができました。自分の担当工程だけでなく、他の工程も学び、技術を向上させた結果、生産ラインのどの工程でも対応できる多能工になることができました」

ダイ・ズン機械企業では、若手労働者のファム・チュオン・ザンさんが創造への情熱を持つ人として知られています。工場内の未使用材料を活用し、新しい近代的な機械を組み立て、労力の軽減、生産性の向上に役立っています。

ザンさん(nld.com.vn撮影)

ザンさんは次のように語りました。

（テープ）

「製品の製造が困難で、チームのメンバーが苦労しているにもかかわらず、生産量が少なく、求められる品質に達していないことに気付きました。そこで、半自動溶接機を考案・製造しました。手作業での溶接では4人で1日に250個しか製造できませんでしたが、この機械を使えば、1人で8時間に450個の製品を製造できるようになりました」

ハインさんとザンさんは、全国の工場や企業で見られる創造的な労働者の代表例です。彼らは、現代のベトナムの労働者が、時代の変化に主体的に対応し、科学技術を習得し、技術革新を行い、革新的なアイデアを提案できる人材となるため、絶え間ない学習と自己研鑽を続けていることを示す証となっています。

労働者のスキル向上プログラム 展開

ベトナム共産党は、労働者階級を「豊かな国民、強固な国、民主的で公正な文明社会」という目標に向けた国の工業化近代化事業の先駆的な力と位置付けています。ホーチミン国家政治学院のグエン・アン・ニン准教授・博士は次のように述べています。

（テープ）

「労働者階級は、党と国家に対する責任感と使命感を向上させていかなければなりません。そして重要なのは、党の労働者階級としての本質を維持・発展させることです。これが核心です。この本質が維持・発揮され、はじめて労働者階級自身も発展し、ベトナムの社会主義的方向性がより明確になるのでしょう」

労働者の学歴、専門知識、技能の向上は、経済の多様な発展や国際統合の過程における客観的な傾向であるとともに、高度な知識と技能を必要とする産業分野の発展においても必然的な要素となっています。

時代の要請に応えるため、現在、ベトナム労働総連盟は労働者のスキル向上プログラムを展開しています。2025年の幹部養成計画では、1万2000人以上が技能、理論、外国語、法律、財務などの研修コースに参加する予定です。このプログラムは、労働者が技能だけでなく、法律を理解し、生活スキルを身につけ、自分の人生をコントロールできるよう、総合的なスキル向上を目指しています。

実際を見ると、ベトナムの新時代の労働力は、より主体的になり、労働や生産における新しい知識とスキルを積極的に習得する準備ができています。同時に、彼らは所属組織や企業の発展、そして新時代における国の発展により大きく貢献したいという意欲を持っています。