科学技術、戦略的な措置の一つ

(VOVWORLD) - 先ごろ、ハノイで第13回党大会に備え、経済社会小委員会の最終会議が行なわれました。席上、グエン・スアン・フック首相は「国を前進させるため、科学技術を戦略的な措置の一つとみなす必要がある」と強調しました。

科学技術はそれぞれの国の経済社会発展を左右し、発展事業の原動力でありながら、目標でもあります。科学技術の成果は世界経済の迅速な発展に緊密に結び付いています。

ベトナム、先進的な科学技術を導入

2018年、各省庁、部門、企業は先進的な科学技術を活用し、経済社会発展に弾みをつけました。情報技術、バイオテクノロジー、自動化の適用は精力的に行なわれてきました。科学技術省のチュ・ゴック・アイン大臣は次のように語りました。

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「第4次産業革命はベトナムのデジタル・エコノミーの発展、スマート・アグリカルチャー、スマート観光、スマート金融銀行サービスの開発に具体的なチャンスをもたらしました。これにより、労働生産性の向上が図られ、国家、企業、市民は大きな利益を得るようになりました。」

昨年、ベトナムは「スタートアップ・インベンション・グローバル連結」をテーマにしたベトナム・テクフェスト2018や「第4次産業革命、ベトナムのイノベーション・インベンションネットワークの連結」プログラム、「WEF=世界経済フォーラムASEAN会議」など、様々な国際イベントを主催しました。また、国外在留ベトナムの若い知識人が柱となるインベンション・イノベーション・ネットワークの柱インベンション・イノベーションネットワーク連結プログラムが初めて発足しました。

2018年末に、韓国のハンファグループはハノイ郊外にあるホアラック・ハイテクパークでベトナム初となる航空機エンジン部品生産工場「ハンファエアロエンジンズ(Hanwha Aero Engines)」の稼動を開始しました。同工場の投資総額は2億USD(約230億円)となりました。同社は2024年までに同工場の投資総額を3億7000万USD(約420億円)に増やし、ベトナムに先端技術へのアプローチのチャンスをもたらすとしています。

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研究分野に関して、2018年、ベトナム人でアメリカのシカゴ大学物理学教授のダム・タイン・ソン氏は「2018年ICTPディラック賞(ICTP Dirac Medal)及びメダル」を授与されました。一方、ベトナムの科学技術アカデミーのおよそ1千件の研究テーマが外国の雑誌で掲載されています。この数字は2017年と比べおよそ10%増となりました。ベトナム科学技術アカデミーのチャウ・バン・ミン会長は次のように語りました。

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「我々は科学研究や技術開発を精力的に進め、2016年~2020年期の計画の完成を目指しています。また、研究テーマを増やす傍ら、国際基準を満たすよう、研究テーマの質的向上を重視しています。さらに、生産や生活への先進的な科学技術の適用を進め、知的所有権の保護や第4次産業革命に見合うような研究を推進しています。」

戦略的任務を遂行

2018年に収めた成果は科学技術を戦略的な措置に位置づけることを後押しするものであると見られます。先週、行なわれた会議で、グエン・スアン・フック首相は2021年~2030年期の経済社会発展計画案、及び2021年~2025年期の経済社会発展5ヵ年計画案の早期作成を促し、来る5月、第10回党中央委員会総会に提出するよう指示しました。また、「これらの計画案は客観性と正確性を確保し、実状と時代の動きに合致すると同時に体制の充実、持続可能な発展などの重要な内容を取り上げるひつようがある」としています。

フック首相は「ベトナムは第4次産業革命を見逃すことはできない」と強調しました。これに従って、ベトナムは科学技術を成長の原動力にするよう、具体的な措置をとっています。

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