ベトナム日本国交樹立40周を祝う越日友好年の記念にあたり、6月8日から7月21日にかけてハノイとホーチミン市で造形美術事業の一環として、海外巡回展「ウィンターガーデン」は日本現代美術におけるマイクロポップ的想像力の展開が開催されています。この美術展は1990年から2000年代前半にかけて現してきた日本の若きアーティストらによる絵画、ドローイング、映像作品など35点から構成されています。
出展しているアーティスト らには断片を組み合わせて独自の世界観を表現したり、時代遅れのものに新たな用途や意味を与えるマイクロポップ的表現が顕著に見られるといった共通点が挙げられています。
世界のグローバル化が進み、社会で共通価値観を持つことが難しい時代を生きる日本のアーティストたちがそれぞれのどうのような表現で現代社会と対峙するのか「ウィンターガーデン」を通じて、見物者は現代における日本美術を理解するできるようになっています。
ドローイングを専門とするアーティスト、青木諒子さんは自分の作品の中で、異なる体験の雑多な断片が一つの有機的なイメージに凝縮される様は夢の仕組みとに似てます。少女や動物が住まう庭園のイメージは緑の創造世界に繰り返し現れます。アーティスト八木良太さんは氷のレーコードをプレーヤーで書ける美術作品を造りました。アーティスト 田中功起さんによるビデオは自然現象や日用品に潜む、幾何学形の美しさを表現しています。彼のビデオが示すのは事物と人の精神の相互作用で、人の常識を超えて美的価値や哲学的考察です。彼の作品がイタリアのヴェネツィアで開催されている現代美術の国際美術展覧会で大きな反響を呼びました。
近年、世界は財政危機や気候変動などの複数の危機に直面しています。その影響を受けて、多くの国の文化色は薄くなってきます。そういう事態から脱出した日本の若いアーティストらは明るい道を見つけて、創造的イメージで芸術を翼に飛ばさせています。
ベトナムテレビ放送高等大学の大学生グェンティミンアインさんは次のような感想を述べています。
「テープ」
「この造形美術展示会を見れて、とても面白いです。漆絵は様々な色彩でいきいきと表現されています。それを通じて、日本の現代的芸術をより理解できるようになれます。現在、日本文化は徐々にベトナムへ溶け込んでおり、ベトナムと日本の友好関係強化事業に寄与していると思います。」
ハノイの夏黄昏の日差しが道に溢れています。古いフランス建築スタイルを持つハノイの美術博物館が静かに佇んでいます。昔話の中にある景観のように「ウィンターガーデン」美術展の空間は見物者に新たで清潔かつロマンチックな感覚を与えています。
ハノイを旅にしている石崎新一さんの話をお聞きください。
「テープ」
「日本冬の寒さはベトナム夏夕暮れの日差しで暖かめています。ハノイに足を止めて、故郷の絵を鑑賞したのはそんな感じを与えました。近年、日本とベトナムの友好関係は徐々に暖かくなっています。ハノイでは地元の美術作品を鑑賞するだけでなく、日本の絵の美しさに目の当たりにできるのは有意義なことだと思います。」
そうですね、「ウィンターガーデン」美術展の開会式での挨拶演説の中で、日本国際交流基金の在ハノイ事務所長の稲見所長も次のように強調しました
「ベトナムは日越友好年を祝うアジアでの一連の日本美術展の中で初めての目的地です。「ウィンターガーデン」美術展は両国の文化交流発展事業に寄与してゆきます」。