20日、ハノイにあるVOV=ベトナムの声放送局本部で、VOVと日本の時事通信社は記事交換に関する協力合意書の調印式を行いました。
これは両報道機関の効果的かつ長期的な協力関係に法的基礎を作り出すものだけでなく、日越国交樹立40周年を切実に記念し両国関係の強化に寄与するものでもあると期待されています。
調印式の様子
席上、VOVのブーハイ副総裁と時事通信社の谷定文取締役はスピーチを行い、この出来事の意義を強調しました。以下は、それらのスピーチの全文を掲載しますので、どうぞご覧下さい。
* ハイ副総裁のスピーチ
「時事通信の谷さだふみ取締役。
ご来場の皆様
最初に、VOVベトナムの声放送局の指導部を代表して、時事通信社の代表団を歓迎致します。
ご来場の皆様
VOVはベトナム政府直轄の放送局で、ラジオ、テレビ、電子新聞、活字新聞という4メディアを持つベトナムの唯一の国営報道機関です。現在、VOVは、6つのラジオチャンネルと、1つのテレビ、1つの活版新聞、電子新聞で国内外の聴取者や視聴者、読者に情報を提供しています。また、最近、ベトナム国会は、VOVが国会テレビチャンネルを開設することを採択しました。現在、その準備作業が積極的に進められています。
ベトナムと日本は1973年に外交関係を樹立しました。今年は40年目となっています。この40年間、両国は経済、文化、社会、科学、教育など全ての分野でその伝統的関係を全面的に促進してきた結果、両国間の国交は戦略的パートナーシップに格上げされました。
こうした面から見れば、VOVと時事通信社との協力関係は両国間の戦略的パートナーシップの発展および両国国民間の相互理解の深化に寄与するものと確信します。これはまた、両国国交樹立40周年を記念するための切実な意義を持つものです。
この合意書の締結はVOVと時事通信社との長期的かつ持続的な友好協力関係に強固な土台を作り出すものとなります。
最後になりますが、VOVの指導部を代表して、皆様とご家族のご健康とご多幸をお祈りいたします。そして時事通信社代表団の皆様のベトナム訪問のご成功をお祈り申し上げます。」
* 谷取締役のスピーチ
「本日は、このようにして、VOVとの記事交換に関する調印式に臨むことを光栄に思います。また、国会閉幕を翌日に控え、大変お忙しい中、調印式を開催していただき、深く感謝しています。
ベトナム戦争が終結した1975年当時、私はまだ大学生でした。あの強大なアメリカに勝利したベトナム人の民族としての強さと誇りの高さに驚き、また、感激したものです。
今年はベトナムと日本が外交関係を樹立してから40周年に当たります。この記念すべき年にVOVと時事通信社が新たな提携関係を結ぶのは大変意義深く、喜ばしいことです。
私は、取締役編集局長だった2年前の2011年9月に、時事通信ハノイ支局の開設を進めました。ここにいる高橋が初代支局長です。VOVには、支局開設前からVOV初代東京支局長のリュー・アン・トゥアン氏らを通じ、大きなご支援をいただきました。この場を借りてお礼を申し上げます。
ハノイ支局を開いて以来、現地で取材したニュースが大幅に拡充されています。ベトナムは、日本にとっても、国際的にも重要性を増しており、伝えるべきニュースは、日々、増しています。
今回のVOVとの提携により、ベトナムの正確なニュースをこれまで以上に、日本に向け発信できるようになります。この提携がVOVと時事通信にとってだけではなく、ベトナムと日本の友好関係をさらに強固なものとする一助となることを期待します。
最後に時事通信社長の西澤からのメッセージを伝えます。「総裁をはじめVOVの皆様に、最大限の感謝の意を表します。VOVと時事通信の提携が実り大きいものになることを確信しております。ベトナムとVOVがますます発展されることを心よりお祈りいたします」。このメッセージをお伝えすることをもって、私(谷)の挨拶の締め括りとさせていただきます。
本日は、大変ありがとうございました。」