カントー市 コミュニティベースドエイズ対策を強化

(VOVWORLD) - ベトナム南部メコンデルタのカントー市では、コミュニティがエイズ対策に重要な役割を果たしています。ボランティアグループや社会団体は同市の保健部門と密接に協力し、エイズ患者への補助やエイズに関する宣伝啓蒙などを通じてエイズ対策に大きく貢献しています。

「偶然」というボランティアグループはエイズ患者から話を聞き、彼らの考えや希望に共感を示し、患者に寄り添うことで患者の信頼を得ています。6人のメンバーと9人の協力者によるこのグループは年平均300人から400人の患者から話を聞くとともに、感染リスクの高い人を対象に宣伝啓蒙活動を行っています。グループの担当者グエン・クォック・クオンさんは次のように語りました。

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「これから、私たちは、学生やワーカー、フリーターを対象に宣伝啓蒙を進めようとしています。エイズ予防策や安全な性交渉のほか、リプロダクティブ・ヘルスについても知識を提供します」

小規模なボランティアグループのほか、事業に参加する社会団体やクリニックも少なくありません。これらの組織は自らのネットワークを活用し、より多くの患者を支援することができます。カントー市ビントゥイ区にあるGLINKというクリニックはその一例です。これまで同クリニックに支援された患者数は数千人に上っています。患者の一人の話です。

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「GLINKクリニックで診断を受けたときは、医師の親切さと高い専門性を感じることができました。ここでは、安心して信頼感を持って自分の考えなどを述べることができました」

GLINKクリニックのエイズ治療担当のファム・コン・タインさんは、患者の気持ちを第一にしていると述べ、次のように語りました。

(テープ)

「当クリニックの最優先は患者の劣等感をなくすことです。患者に対して、まずはストレスを取り除き自分の健康状態と治療法を理解してもらうために話し合います。また、他人に感染しないように患者の意識を高めます」

カントー市疾病予防管理センターはエイズ予防対策の効果を高めるため、ボランティアグループや社会団体からなるネットワークを構築し、コミュニティのさらなる貢献を図る方針です。

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