信頼と対話および協力を促進するベトナム東部海域に関する第15回国際シンポジウム

(VOVWORLD) - ベトナム東部海域に関する国際シンポジウムは2009年からベトナム外交学院により開催され、各国の専門家や学者がこの海域の情勢について議論し、解決策を見つけるための非公式でオープンなフォーラムを構築することを目的としています。

既にお伝えしましたように、10月25日と26日の両日、ホーチミン市で、ベトナム外交学院とパートナーの共催により、ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)に関する第15回国際シンポジウムが行われ、外国の専門家、研究者やベトナム駐在各国の大使、総領事、外交機関の代表など合わせて約200人が出席しました。

信頼と対話および協力を促進するベトナム東部海域に関する第15回国際シンポジウム - ảnh 1シンポジウムの様子=VOV

「グレーゾーンの縮小、グリーンゾーンの拡大」をテーマにした今回のシンポジウムで、グリーン転換と風力発電、海洋エネルギー変換などの促進を通じて、より透明で平和な海洋空間をつくることについて協議が行われました。また、「15年間にわたるベトナム東部海域」、「大国と大きな責任」、「競争の激化における協力と共存」、「ベトナム東部海域に関する多国間アプローチ」などをテーマにした討論会も開催されました。

席上、参加者らは、海と海洋の大きな潜在力を強調した上で、その潜在力を活用するための協力メカニズムとアイデアを提案しました。また、「現在、世界軸がインド太平洋地域に移行しつつあり、この地域は世界成長の中心となり、将来の回復と繁栄の重要な機関車ともなっている」と強調するとともに、「世界情勢が複雑に推移している中で、インド太平洋海域では紛争が多発する可能性がある」との見解を示しました。

信頼と対話および協力を促進するベトナム東部海域に関する第15回国際シンポジウム - ảnh 2シンポジウムに参加する代表者ら

専門家らは、「15年前と比べ、現在、ベトナム東部海域の情勢はより複雑に推移しているが、多くの協力チャンスをもたらす」との見解を述べるとともに、「協力のみを通じてこの海域の平和な環境の維持と持続可能な開発が図られることから、1982年の国連海洋法条約を含め、国際法を尊重・順守する必要がある」と指摘しました。さらに、この問題を担当する若い専門家チームを構築する必要があるとの意見で一致しました。

ベトナム東部海域に関する国際シンポジウムは2009年からベトナム外交学院により開催され、各国の専門家や学者がこの海域の情勢について議論し、解決策を見つけるための非公式でオープンなフォーラムを構築することを目的としています。15 年を経て、このシンポジウムは徐々にレベルアップし、地域内の半公式のフォーラムになりました。年次活動として開催されるこのシンポジウムで、率直でオープンな対話が実施され、地域内の信頼と対話および協力の促進に役立つと評価されています。

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