9月2日からの一週間の主な国際ニュース

*アメリカ政権によるシリア軍事介入に対する米国民の支持率は低く、議会での承認も大きな障害に直面しています。オバマ大統領は9日、アメリカのテレビ局6社のインタビューで、化学兵器使用への懲罰としてシリア政府に武力を行使する必要性を国民にアピールすると同 時に、軍事介入の規模と時間に制限が設けられているほか、地上部隊も派遣しないため、イラクやアフガンのようにはならないと改めて表明しました。

*朝鮮民主主義人民共和国は、来週からピョンヤンで開かれるウエイトリフティングの国際大会で、韓国の国旗掲揚と国歌の演奏を初めて認めると明らかにし、韓国と関係改善を図ろうとする最近の姿勢を反映したものと受け止められています。ピョンヤンで今月12日から開かれるウエイトリフティングの国際大会を巡り、朝鮮民主主義人民共和国が、韓国選手団の身辺の安全を保障し、韓国の国旗掲揚と国歌の演奏を認めると、韓国に通知してきたということです。
これを受けて統一省は、選手と関係者合わせて41人の朝鮮訪問を承認しました。
*エジプトの首都カイロで先週、イブラヒム内相の車列を狙った爆発があり、AP通信によりますと1人が死亡、警護要員や通行人ら少なくとも22人が負傷しました。内相にけがはありません。内相は犯行を「卑劣な暗殺の企てだ」と非難し、内閣は「テロには鉄の拳で臨む」との声明を発表しました。フランス通信によりますと、カイロでの爆発事件は異例で、暫定政権は7月のクーデターで失脚したモルシー前大統領の支持勢力を「テロリスト」と呼んでおり、さらに締め付けを強める可能性があります。

*先週に実施されたオーストラリアの総選挙でアボット自由党党首が率いる野党・保守連合が過半数の議席を獲得することが確実となりました。労働党のラッド首相に代わり、アボット氏が首相に就任します。アボット氏は支持者らの前で政権交代を宣言し、「有能で信頼できる政権をつくりたい」と述べました。約6年間続いた労働党政権ではラッド氏とギラード前首相が主導権争いを繰り返し国民の間に不満が広がっています。総選挙では経済や教育などの国内問題が争 点となりました。ラッド氏が在任中の経済成長などの成果を強調する一方、アボット氏はメディア王、ルパート・マードック氏の支持を得て有利な戦いを展開しました。

 *ロシアプーチン大統領は先週、BRICS諸国ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカが為替市場安定を目的に創設する外貨準備基金は1000億ドル規模になると発表しました。世界最大規模の外貨準備を保有する中国が同基金の大半を拠出する見通しです。基金の規模は当初想定された2400億ドルよりもかなり小さく、関係者によりますと、機能し始めるまでしばらく時間を要するとしています。同会合で各国が表明した拠出金の内訳は、中国が410億ドル、ブラジル、インド、ロシアがそれぞれ180億ドル、南アフリカが50億ドルに達しました。

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