(VOVWORLD) (NHK)-ドイツやフランスとともにEU=ヨーロッパ連合の主要国であるイタリアで、4日、議会選挙の投票が行われます。選挙は、与党を中心とする中道左派と野党の中道右派、さらにEUに懐疑的な新興政党の3つの勢力が争う展開となり、結果によってはEUの新たな不安定要因となりかねないだけに、関心が高まっています。
4日に投票が行われるイタリアの議会選挙は、5年に1度行われ、下院630議席と上院315議席が改選されるものです。
今回の選挙では、親EU派のレンツィ前首相の与党・民主党を中心とした「中道左派連合」と、大型減税や移民規制を掲げる81歳のベルルスコーニ元首相などが率いる「中道右派連合」、さらに既成政治の打破や格差の是正を訴えEUにも懐疑的な立場をとるディマイオ代表が率いる新興政党の「五つ星運動」の3つの勢力が争っています。
最新の世論調査の支持率では、「中道右派連合」が一歩リードし、「五つ星運動」と「中道左派連合」がこれを追う展開となっていますが、いずれも単独で過半数の議席を獲得するのは難しく、選挙のあと連立協議が行われても難航するものと見られています。
イギリスのEU離脱によって、イタリアはドイツやフランスとともにEUの大国としての責任が問われることになりますが、選挙の結果、混乱が長期化したり、EUに懐疑的な政権が発足したりすれば、EUの新たな不安定要因となりかねないだけに、関心が高まっています。
投票は日本時間の4日午後3時から始まり、即日開票されて5日の昼ごろには大勢が判明する見通しです。