ベトナムとアイルランドの関係を新たな段階へ

(VOVWORLD) - 現地時間の3日午後、トー・ラム党書記長・国家主席率いるベトナム高級代表団は、首都ダブリンを発ち、アイルランドへの国賓訪問を無事に終了しました。

これに先立ち、トー・ラム書記長・国家主席がアイルランドのサイモン・ハリス首相と会談を行いました。

ベトナムとアイルランドの関係を新たな段階へ - ảnh 1アイルランドのサイモン・ハリス首相(左)と握手するトー・ラム党書記長・国家主席(写真:TTXVN)

会談では、両首脳が代表団の交流やハイレベルの接触を強化することで合意しました。さらに、両国はEVFTA=ベトナムとEUの自由貿易協定を引き続き効果的に活用し、それぞれの国の主要な輸出品が互いの市場にアクセスしやすくなるように有利な条件を整えることについて話し合いました。特に、アイルランド側がデジタルトランスフォーメーション、再生可能エネルギー、ハイテク農業などの分野でアイルランド企業がベトナムへの投資促進政策の強化を提案しました。

トー・ラム書記長・国家主席は、EVIPA=ベトナムとEUの投資保護協定の早期批准をアイルランド側に求め、両国間の平等かつ互恵的な投資関係を強化することに合意しました。

両首脳は、生態農業、循環型農業、持続可能な食料システムの構築、水産養殖分野での協力を引き続き強化することで合意しました。また、デジタルトランスフォーメーションやグリーン転換、気候変動への対応、文化・芸術・スポーツ・観光の交流活動を促進し、両国の国民が互いの国で安定して生活し、学び、働けるようにするための条件を整えることでも一致しました。

トー・ラム書記長・国家主席は、ベトナムがアイルランドとASEAN=東南アジア諸国連合との関係強化の架け橋となる用意があると強調し、アイルランドがベトナムとEUとの関係強化を支援するよう提案しました。

両首脳は、地域および国際フォーラムで引き続き緊密に連携し、国連平和維持活動分野での協力を強化することに合意しました。中東の緊張の高まりやロシア・ウクライナ紛争に対する懸念も表明し、関係者に対して武力行使を控え、対話を通じて紛争を平和的に解決し、地域および世界の安定と協力を促進するよう呼びかけました。

ベトナム東部海域(南シナ海)問題に関して、両首脳はこの海域における平和、安定、安全、航行の自由の重要性を再確認し、国際法、特に1982年の国連海洋法条約に基づいて、平和的な手段で紛争を解決する必要性を強調しました。

この機に、両国はベトナムとアイルランドの協力関係強化に関する共同声明を発表し、トー・ラム書記長・国家主席の今回の訪問が、ベトナムとアイルランドの関係を新たな段階に引き上げる重要な節目であると強調しました。両国は、繁栄と包括的な発展、そして国際法および国連憲章に基づく平和、協力、発展に向けて協力することに合意しました。
共同声明では、政治・外交、安全保障、教育・訓練、貿易・投資、開発協力など、両国間の協力分野についても方向性が示されており、特に教育、農業、遠隔地域の社会経済開発や地雷・不発弾による被害の克服への協力が強調されています。

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