クアン主席とゼマン大統領は、「犯罪対策協力協定」、及び「受刑者移送協定」の調印式に立ち会った。

席上、双方は、各レベル代表団を交換することで一致すると共に、国際場裏において、引き続き連携してゆくと強調しました。クアン主席は、ゼマン大統領に対しベトナム・EU自由貿易協定の早期締結を支持し、ベトナムの市場経済体制を早期に認定するよう求めました。また、「ベトナムは、自国に進出しようとするチェコ企業に有利な条件を作り出す」としています。その他、双方は、医療、教育、文化、観光、国防などの分野における協力を強化することで一致しました。

ベトナム東部海域（いわゆる南シナ海）問題について、双方は、この海域の平和、安定を維持する重要性を強調すると共に、「国際法、とりわけ1982年国連海洋法条約に従って、あらゆる紛争が平和措置で解決されるべきだ」と訴えました。

会談後、クアン主席とゼマン大統領は、「犯罪対策協力協定」、及び「受刑者移送協定」の調印式に立ち会いました。

その後の記者会見で、クアン主席は「ゼマン大統領との会談は成功だ」と明らかにし、次のように述べています。

(テープ)

「この67年間にわたって培われてきた両国間の伝統的な友好関係という着実な基礎の上で、ベトナムとチェコとの協力関係は、引き続き新たな段階に発展し、両国民の願望に応えるだろうと確信しています。チェコに在留しているベトナム人共同体は両民族の友好関係を強化する架け橋の役割を果たします。」

一方、ゼマン大統領は、今回のベトナム訪問について、次のように明らかにしています。

(テープ)

「今回のベトナム訪問に同行しているチェコの企業68社の代表は、ベトナムとの具体的な協力を進めたいという私たちの期待を示す証です。昨日、ベトナム･チェコビジネスフォーラムで、双方は、7件の協力合意書を締結しました。中でも、ベトナム中部に休養観光スポットの建設合意書があります。これは、初の合意書であり、今後の両国間の観光協力ブームを告げることでしょう。」

このように語ったゼマン大統領は、ホーチミン市とプラハ行きの直行便の早期就航を提案しました。