ベトナム、国連PKO活動における女性の役割強化へ新法案

(VOVWORLD) - ハノイで開催中のベトナム国会において、(PKO)国連平和維持活動への参加に関する新法案が審議されています。この法案の特徴は、女性の参加を積極的に促進する内容となっている点です。
国連によりますと、現在約8万人いる平和維持要員のうち女性はわずか8.4%を占めています。国連は2028年までにこの割合を35%まで引き上げる目標を掲げています。
ベトナムは2014年以降、約1100人の要員を国連PKOに派遣し、そのうち女性は13%以上と、すでに国連基準を上回っています。
ベトナム、国連PKO活動における女性の役割強化へ新法案 - ảnh 1アビエイでの国連PKO任務に向けて出発する第2工兵隊の女性隊員たち(写真:An Đăng/TTXVN)

ベトナムは女性のPKO参加率向上のため、2006年ジェンダー平等法に基づく新法案を準備しています。この法案には差別行為の禁止、女性向けの適切な研修機会の保証、特別政策の導入など、女性要員の確保と支援に必要な基本原則が盛り込まれています。

ベトナム、国連PKO活動における女性の役割強化へ新法案 - ảnh 2国防省PKO局副局長のグエン・ニュー・カイン大佐(写真:ベトナム平和維持局)

今回の国会に提出されている「国連平和維持活動参加法案」について国防省PKO局副局長のグエン・ニュー・カイン大佐は次のように説明しました。

(テープ)
「この法案はジェンダー平等を重視し、主に二つの目標を持っています。まず、女性・平和・安全保障に関する国連決議1325号の基準を満たすことです。この決議は女性のPKO参加を促進し、具体的な参加条件を定めています。次に、軍や警察の女性将校がPKOに参加しやすくなる法的環境を整え、強い動機づけとなることです」
ベトナム、国連PKO活動における女性の役割強化へ新法案 - ảnh 3公安省のPKO常設事務所のレ・クオック・フイ大佐(写真:ベトナム平和維持局)

公安省のPKO常設事務所のレ・クオック・フイ大佐も、この法案が女性の参加と貢献を奨励する重要な法的枠組みを完成させるものだと確認しています。

(テープ)
「新法案では、PKO要員の待遇改善を重視しています。国内訓練中はもちろん、海外派遣中、そして任務後の帰国後にも適用される福利厚生制度を設けます。また、女性要員を支援するための特別規定も盛り込み、物質的・精神的の両面からのサポートを明確にしています」
この法整備はジェンダー平等推進と国連の目標達成に向けたベトナムの継続的な取り組みを反映したものです。

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