ロシア 拿捕したウクライナ艦船の兵士勾留 両国の緊張高まる

(NHK)ウクライナ南部のクリミア沖でウクライナ海軍の艦船がロシアに拿捕(だほ)された事件で、クリミアの裁判所は、乗船していた兵士24人全員を2か月間勾留することを認めました。

これに対してウクライナ政府は兵士の即時解放を求めていて、緊張が高まっています。

この事件は、ウクライナ南部の黒海とアゾフ海をつなぐケルチ海峡で25日、ウクライナ海軍の艦船3隻が「停船命令に応じなかった」としてロシアの国境警備船から銃撃され、その後、拿捕されたものです。

ウクライナ海軍の艦船に乗っていた兵士たち24人に関して、ロシアが4年前に併合したクリミアの裁判所は、全員を来年の1月25日まで2か月間にわたって勾留することを28日までに認めました。

このうち3人はけがをして入院中だということで、ウクライナ政府は全員の即時解放を求め、反発を強めています。

また今回の事件を受けて、ウクライナのポロシェンコ大統領はロシアとの国境付近で政府や軍の権限を強化する戒厳令を来月26日まで敷き、両国の間で再び緊張が高まっています。

一方ロシアのプーチン大統領は28日、モスクワで開かれた国際会議で「今回の事件はウクライナの大統領が来年3月の選挙を前に起こした挑発行為だ」と主張しました。

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