中国新5カ年計画、近代的産業システム構築や技術自立推進 4中総会閉幕
(VOVWORLD) -中国共産党の第20期中央委員会第4回総会(4中総会)は最終日の23日、近代的な産業システムの構築や、技術の自立への取り組みを強化する方針を示しました。
内需拡大と人民の生活向上も図るとしました。
国営新華社が発表したコミュニケは、2026─30年の第15次5カ年発展計画の優先事項の概要を示しました。「(26─30年は)戦略的機会とリスク・課題が共存し、不確実で予測不可能な要素が増加する」と指摘しました。
「強力な国内市場」の開発に先立って「製造業の合理的な比率を維持し、先進的な製造業を基幹とする近代的な産業システムを確立すべきである」と述べました。
国民の福祉と社会保障制度の改善を図るとしました。財源や措置など具体的な内容には踏み込んでいません。
エコノミスト・インテリジェンス・ユニットのシニアエコノミストは、家計ではなく投資と製造業に資源を振り向ける中国の伝統的な戦略に言及し、「考え方は依然として供給側に焦点を当てている」との見方を示しました。
その上で「人々への投資」に言及したことに注目、人々の権利や利益の保護や社会保障制度の改善への措置が見込まれると指摘しました。「政策当局は立案者は地方の高齢者への医療保険や年金を増やす可能性があるが、今のところどのように行うか明確な考えは持っていないのかもしれない」と述べました。
キャピタル・エコノミクスのアナリスト、ジュリアン・エバンスプリチャード氏はきょうの発表について、国力と安全保障に向けた中心は依然として製造業で、政府の消費拡大の考えは「口先だけ」と指摘しました。 「指導部が主張する消費拡大の願望と、製造業の規模拡大という目標の間の緊張関係は、依然として解決していない」と述べました。
その上で、「指導部はどちらかを選択しなければならないが、今日のコミュニケでは向いている方向に疑問の余地はない」と語りました。(ロイター)