内戦続くイエメン 反政府勢力とサウジ 全面停戦で合意も不透明

(VOVWORLD) - 7年以上内戦が続く中東のイエメンで、反政府勢力と、政権側を支援して軍事介入するサウジアラビアが2か月間の全面停戦で合意しました。ただ、長期間にわたって敵対関係が続く中、合意が守られるかは不透明です。
7年以上内戦が続くイエメンでは、政権側を支援する隣国サウジアラビアなどが軍事介入を続け、人道状況の悪化に拍車をかける一方、反政府勢力フーシ派がサウジアラビア国内の石油施設に攻撃を繰り返し、国際的な原油価格の上昇を引き起こしているとも指摘されています。
こうした中、双方の仲介にあたる国連は4月1日、イスラム教の神聖な断食月、ラマダンが2日から始まるのに合わせ、2か月間、全面的に停戦する提案に当事者が合意したと発表しました。
合意には、サウジアラビアが反政府勢力側への燃料搬入や空港の運営を認める一方、フーシ派はサウジアラビア国内への攻撃を停止することが含まれているということです。
イエメンでは、主食のパンの原料となる小麦の輸入先をロシアとウクライナに頼っていて、ロシアによる軍事侵攻によって小麦の価格が高騰し、内戦による深刻な食糧危機がさらに悪化するおそれが高まっています。
国連は今後、恒久的な停戦を目指すとしていますが、サウジアラビアとフーシ派の敵対関係が長期間にわたって続く中、合意が守られるかは不透明です。(NHK)

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