国連 ガザの飢饉状態は解消も、深刻なリスク残ると指摘

(VOVWORLD) -国連機関などでつくる委員会は、パレスチナのガザ地区について停戦により食料状況に改善が見られたとして、もっとも深刻な「飢きん」の状態は脱したと発表しました。ただ、依然として深刻な食料不安は続いていて、持続的な和平が必要だと強調しています。

国連機関などでつくる委員会は19日、人道危機が続くパレスチナのガザ地区の北部ガザ市とその周辺について、ことし8月に宣言された「飢きん」の状態は脱したと発表しました。

「飢きん」は、食料不足の程度を表す国際的な指標のうち、最も深刻な状況を示しますが、ことし10月の停戦を受け、食料の供給状況に改善が見られたとしています。

ただ、依然として、ガザ地区の人口の4分の3以上にあたるおよそ160万人が深刻な食料不安に直面し、このうち10万人以上は急性の栄養失調などに苦しむ状態にあるとしています。

また、ガザ地区で食料の購入ができるようになった地域でも、大半の家庭では経済的な余裕がないと指摘しています。

そのうえで委員会は「敵対行為が再発し食料の搬入が滞れば、再び飢きんが起きるおそれがある」として、持続的な和平が必要だと強調しています。(NHK)

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