日本の参院選 自公で過半数に届かず 石破首相は続投の意向

(VOVWORLD) - 今回の参院選では、定数248のうち、改選124議席と東京選挙区の欠員1議席を合わせた125議席をめぐって争われました。選挙区選には350人、比例代表選には172人、あわせて522人が立候補しました。
日本の参院選 自公で過半数に届かず 石破首相は続投の意向 - ảnh 1石破茂首相(写真:時事通信)

NHKや朝日新聞など国内の報道各社によりますと、20日に投票が行われた日本の第27回参議院選挙で、全125議席が確定し、自民・公明の連立与党は過半数を下回りました。石破茂首相が設定した勝敗ラインに届かず、与党は衆議院に続き参議院でも少数与党となります。石破首相は20日夜、「比較第一党の責任を果たさなければならない」などと述べ、続投の意向を示しました。

与党が非改選を含めた全体で過半数を維持するには50議席の獲得が必要でした。NHKによりますと、自民党は39議席、公明党は8議席、あわせて47議席を獲得しました。

一方、野党側は、立憲民主党が22議席、国民民主党が17議席、参政党が14議席、日本維新の会が7議席、共産党が3議席、れいわ新選組が3議席、保守党が2議席、社民党が1議席、みらいが1議席、無所属・その他が8議席を確保しました。

20日夜に投票が締め切られ、開票速報が伝えられる中、石破首相はNHKや民放各局の番組に出演し、続投の考えを明言しました。「厳しい安全保障環境などに対応する必要がある」と述べたうえで、「比較第一党の責任がある。国家に対して果たす責任をよく自覚する必要がある」と強調しました。続投の意思と受け取ってよいかとテレビ朝日の番組で問われ、「結構だ」と応じました。

今回の参院選では、定数248のうち、改選124議席と東京選挙区の欠員1議席を合わせた125議席をめぐって争われました。選挙区選には350人、比例代表選には172人、あわせて522人が立候補しました。

物価高対策が最大の争点となる中、与党は現金給付を柱とした政策を掲げました。これに対し、多くの野党は減税によって対応すべきだと訴えました。

自民党の森山裕幹事長はテレビ東京の番組で、「社会保障と消費税との関係が国民のみなさんに十分にご理解いただけるところまで我々が説明を尽くしえなかったことが一つの原因ではないか。物価対応についても説明が足りなかったと反省している」と述べました。また、NHKの番組では、自身の進退について党総裁である石破首相と相談する考えを示しました。

自民党の小野寺五典政調会長はNHKの番組で、「少なくとも政策が受け入れられなかった。政策の責任者として重く受け止める」と話しました。

東京大学大学院総合文化研究科の内山融教授は、「野党の協力を得るために与党が妥協する、それでどんどん予算が膨張してくるという展開になることは確実に言えるだろう」と指摘しています。「下手をしたら、日本国債の格下げの動きも出てくるかもしれない。日本経済に対する海外投資家の評価もかなり厳しくなるだろう」と話しています。

国民民主党の玉木雄一郎代表と立憲民主党の野田佳彦代表は、それぞれ出演したテレビ番組で、石破政権との連携や連立の可能性を否定しました。(ロイター)

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