日本の高速鉄道「新幹線」（写真：REUTERS/Kim Kyung-Hoon）

15日午後9時45分ごろ、滋賀県の米原駅と岐阜県の岐阜羽島駅の間を走行していた東海道新幹線こだま764号の9号車で、床下の機器から煙が出ました。列車は岐阜羽島駅に停車して点検したところ火が確認され、消防が約2時間後に消し止めました。乗客はおよそ250人で、このうち1人が頭痛を訴えました。764号は運行を取りやめ、乗客は後続列車に乗り換えました。16日は上下線ともに始発から通常どおり運行されています。

JR東海によりますと、764号は同社が所有する16両編成の最新型車両「N700S」で、新大阪発静岡行きでした。煙が確認された車両は、6月に導入されたばかりのものでした。走行中に車内を巡回していた車掌が焦げ臭いにおいに気付き、岐阜羽島駅に停車後、乗客に避難を呼びかけました。頭痛を訴えた乗客は後続列車で名古屋駅に到着したあと帰宅しました。

この影響で、15日は上り4本に最大52分の遅れが出て、約3800人に影響しました。車両は岐阜羽島駅構内の普段あまり使われない線路に止まっていて、会社が原因を調べています。

当時、岐阜羽島駅に停車した764号からは白い煙が立ち上り、9号車の外壁が黒く汚れていました。消防車が複数台駆け付け規制線が張られ、住民らが不安そうに様子を見守っていました。

駅近くのホテルに宿泊していた滋賀県の50代の夫婦は「車内の電気がついていたのに突然消灯した。故障と知り驚いた」と話していました。（日本経済新聞）