欧州首脳、米ロ会談を受け安堵と警戒 安易な譲歩にくぎ

(VOVWORLD) - 欧州首脳らは16日、合意に至らなかった米ロ首脳会談を受け協議し、共同声明を発表しました。
欧州首脳、米ロ会談を受け安堵と警戒 安易な譲歩にくぎ - ảnh 12025年8月15日、アメリカのドナルド・トランプ大統領(右)、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とアラスカ州で会談(写真:REUTERS/Kevin Lamarque)

声明では「ウクライナでの軍事行動を止め、公正で持続的な平和を目指すアメリカのトランプ大統領の努力を歓迎する」としつつ、「領土に関する決定はウクライナ自身に委ねられるべきであり、武力による国境変更は認められない」と安易な譲歩に改めてくぎを刺しました。

また声明は、ウクライナの主権と領土を守るには「鉄壁の安全保障が必要だ」と強調し、アメリカが保証を提供する用意があるとのトランプ氏の発言を歓迎しました。さらに「ロシアはウクライナのEUやNATO加盟を妨げる権利を持たない」とけん制しました。

ただし米ロ会談の結果については、欧州首脳間でも温度差が見られます。ウクライナを不利にする合意が成立しなかったことに安堵する声がある一方で、ロシアの今後の動きを警戒すべきだとの見解も示されました。

イタリアのメローニ首相は「和平協議にかすかな希望が開けた」と投稿しました。フランスのマクロン大統領は「ロシアが約束を守らない傾向から教訓を得るべきだ」と強調しました。イギリスのスターマー首相は「プーチン大統領が攻撃をやめない限り、制裁を含む方策で圧力を強める」と警告しました。

一方、ロシアに融和的な姿勢を示すハンガリーのオルバン首相は「米ロ首脳の対面実現により、きょうの世界はきのうより安全になった」と述べ、会談自体を評価しました。(時事通信)

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