(NHK) ロシアのサンクトペテルブルクで開かれていたG20サミットに出席したアメリカ、日本、フランスなど11か国の首脳は、シリアでアサド政権が化学兵器を使用したのは明らかだとして国際的な強い対応を求める共同声明を発表しました。
共同声明は、G20サミットに参加したアメリカ、日本、フランス、韓国、サウジアラビアなど11か国の首脳が、共同でサミット閉幕後に発表したものです。
声明では、「シリアで化学兵器が使われたことを最も強い言葉で非難する。アサド政権が化学兵器を使用したことを示す明確な証拠がある」としています。
そのうえで「こうした残虐な行為が2度と繰り返されないよう国際的な強い対応を求める。これらの犯罪行為を行った者は責任を負わなければならない」と記しています。
また声明は、「国連安全保障理事会は、シリアへの対応を巡って機能不全に陥っており、安保理の手続きを待っていられない」としていますが、アメリカが検討している軍事行動を支持するかどうかは、触れていません。
外交筋によりますと共同声明は、アメリカが主導して作成したということで、シリアへの軍事行動にロシアなどが強く反対して、G20参加国の立場の違いが鮮明になる中、多くの国がアメリカの方針に理解を示していることを印象づけようというねらいがあるものとみられます。