米アカデミー賞、「エミリア・ペレス」が最多13部門ノミネート
(VOVWORLD) - 同作は、メキシコの麻薬王が女性に性転換し、新たな人生を始めるストーリーを描いた作品です。
「エミリア・ペレス」が2025年のアメリカアカデミー賞ノミネートをリード(写真:IMDb) |
アメリカ映画芸術科学アカデミーは23日、第97回アカデミー賞のノミネート作品を発表し、ネットフリックスのミュージカル映画「エミリア・ペレス」(日本公開3月28日)が作品賞など最多13部門で候補入りしました。同作は、メキシコの麻薬王が女性に性転換し、新たな人生を始めるストーリーを描いた作品です。
続く候補作として、ホロコーストを生き延びたユダヤ人建築家の人生を描いた「ブルータリスト」(日本公開2月21日)と、「オズの魔法使い」の前日譚を映画化したブロードウェーミュージカル「ウィキッド ふたりの魔女」(同3月7日)がそれぞれ作品賞など10部門でノミネートされました。
その他の作品賞候補には、若き日のボブ・ディランを描いた「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」(同2月28日)、ロシア人オリガルヒの息子と結婚するストリッパーの物語「ANORA アノーラ」(同2月28日)、ローマ教皇選出を巡るミステリー「教皇選挙」(同3月20日)などが名を連ねています。
候補発表はロサンゼルスの山火事の影響で当初の17日から2回延期され、授賞式は3月2日に予定されています。
映画批評家によれば、今年の作品賞には抜きん出た候補がなく、「ウィキッド」、「教皇選挙」、「ブルータリスト」の3作が拮抗しているとされています。
主演女優賞には、「エミリア・ペレス」でトランスジェンダー俳優として初めて候補入りしたカルラ・ソフィア・ガスコンや、前哨戦のゴールデン・グローブ賞で主演女優賞を獲得した「The Substance(原題)」のデミ・ムーアがノミネートされました。
主演男優賞候補には、「名もなき者」のティモシー・シャラメ、「ブルータリスト」のエイドリアン・ブロディ、さらに「アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方」で若き日のトランプ氏を演じたセバスチャン・スタンらが名を連ねました。
「ウィキッド」では、シンシア・エリヴォが主演女優賞に、アリアナ・グランデが助演女優賞にノミネートされています。
また、日本からは映像ジャーナリストの伊藤詩織氏による初監督作品「Black Box Diaries」が長編ドキュメンタリー映画賞候補に入る快挙を成し遂げました。
今年のアカデミー賞は、多様性を反映した候補作品が注目され、受賞結果に期待が高まっています。(ロイター)