米中、貿易協議の初日終了 トランプ大統領「良い協議できた」と投稿

(VOVWORLD) - アメリカと中国は10日、スイスのジュネーブで貿易問題をめぐる閣僚級協議の初日を行い、約8時間にわたる協議を終えました。現地時間の午後8時ごろ、日本時間の11日午前3時ごろに終了しました。
米中、貿易協議の初日終了 トランプ大統領「良い協議できた」と投稿 - ảnh 12025年5月10日、ジュネーブで行われた貿易問題をめぐる閣僚級協議後、協議会場から退出する中国の交渉団(写真:ロイター)

中国側からは何立峰副首相、アメリカ側からはベッセント財務長官とアメリカ通商代表部(USTR)のグリア代表が出席しました。

アメリカのトランプ大統領は協議後、自身のSNSに「今日スイスで中国と非常に良い協議ができた。多くのことが議論され、多くの点で合意できた」と投稿し、「米中双方の利益のため、中国がアメリカ企業に開放されることを望んでいる。大きな進歩だ!」と述べました。協議の具体的な内容については触れていません。

トランプ政権は、中国から流入する合成麻薬「フェンタニル」の問題などを理由に、ことし2月に対中追加関税10%を発動し、4月には「相互関税」も導入しました。これに対抗して中国も追加関税を発表し、両国は報復の応酬を続けています。現在、アメリカの対中関税は145%、中国の対米関税は125%となっています。

協議を前にした9日、トランプ大統領は自身のSNSで「中国に80%の関税をかけるのは正しいようだ」と投稿し、今後の関税率引き下げの可能性を示唆しました。ただし、ホワイトハウスはその後、「中国側の譲歩なしに一方的に関税を引き下げる考えはない」として、トランプ大統領の方針に変更はないと説明しています。

一方、中国共産党の機関紙・人民日報は10日、アメリカによる「無謀な関税の乱用」が世界経済の秩序を不安定にしていると批判しつつも、今回の協議について「意見の相違を解決し、さらなるエスカレートを回避するための前向きで必要な一歩」と評価しました。

そのうえで、「今後の行程が交渉であろうと対立であろうと、唯一明確なのは、自国の発展利益を守るという中国の決意、世界経済と貿易の秩序を維持するという中国の姿勢は揺るぎないということだ」との見解を示しました。

協議は11日まで続けられる予定です。(ロイター)

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