米大統領「イラン核合意認めず」 今後は議会の議論が焦点に
(NHK)アメリカのトランプ大統領がイラン核合意について「認めない」として制裁を再開するかどうかなどを議会の判断に委ねる考えを明らかにしたことを受けて、今後、議会での議論の行方が焦点となります。
(写真:ロイター) |
トランプ大統領は13日、イランに対する新たな戦略について演説し、「イランは核合意の精神を守っていない。政権として認めることはできず、認めることもないだろう」と述べ、核合意について「認めない」として、解除していた制裁を再開するかどうかなどを議会の判断に委ねる考えを明らかにしました。
アメリカ国内の法律では、議会は60日以内に対応を判断することになっていて、トランプ大統領は「議会などが解決策に達することができなければ合意は終わるだろう」と述べて、議会にすみやかに結論を出すよう促しました。
議会が直ちに制裁を科す可能性は低いと見られていますが、議会の多数を占める与党・共和党の有力議員のひとり、ルビオ上院議員は、合意から離脱して制裁を再開することに前向きな姿勢を示しています。
また、強硬派のコットン上院議員らは、現在の核合意では核開発を制限する期限が設けられていることを問題視し、より厳しく対応するための法案を検討していると明らかにしています。
一方、共和党内にも合意の離脱につながるおそれがある制裁の再開には慎重な意見があるほか、野党・民主党は核合意は維持するべきだとして強く反発しており、今後、議会での議論の行方が焦点となります。