米英首脳、両国間の投資拡大を歓迎 「特別な関係」の深化強調

(VOVWORLD) - トランプ大統領は両国の緊密な関係に敬意を表し、イギリスが依然としてアメリカの鉄鋼関税を引き下げられていないものの、スターマー氏は最初の関税協定交渉において「タフな交渉者だった」と語りました。
米英首脳、両国間の投資拡大を歓迎 「特別な関係」の深化強調 - ảnh 1アメリカのドナルド・トランプ大統領(左)とイギリスのキア・スターマー首相、2025年9月18日にイギリス・エイルズベリーのチェッカーズでの共同記者会見(写真:Leon Neal/REUTERS)

イギリスを国賓として訪問中のアメリカのトランプ大統領は18日、イギリスのスターマー首相とロンドン郊外にある首相の公式別荘「チェッカーズ」で会談しました。両首脳は「特別な関係」の復活を強調し、アメリカ大統領として異例の2度目となる国賓訪問を、不協和音を避け結束を示す形で締めくくりました。

和やかな雰囲気の中で開かれた共同記者会見では、トランプ大統領がリラックスした様子を見せた一方で、スターマー首相は意見の相違を表面化させないことに注力していました。ガザ問題や風力発電をめぐる見解の違いは棚上げされ、性的虐待罪で起訴された後に死亡した富豪ジェフリー・エプスタイン元被告の話題なども取り上げられませんでした。

スターマー首相は会見で「われわれは新時代に向けて特別な関係を新たにした。今日のこの提携は、両国が共に競争に勝ち、雇用、成長、そして人々に所得増をもたらすという決意の表れだ」と述べました。

トランプ大統領も両国の緊密な関係に敬意を表し、イギリスが依然としてアメリカの鉄鋼関税を引き下げられていないものの、スターマー氏は最初の関税協定交渉において「タフな交渉者だった」と語りました。「われわれは永遠の友人であり、これからもずっと友人であり続けるだろう」とも述べました。

両首脳は、アメリカからイギリスへの投資としては過去最大規模となる1500億ポンドを含む総額2500億ポンド(2050億ドル相当)の投資パッケージを歓迎しました。スターマー首相は「米英の特別な関係にとって素晴らしい日だ」と語り、トランプ大統領も「われわれの絆は揺るぎない」と強調しました。

18日に開かれたビジネスレセプションでは、テクノロジーやエネルギー分野を中心とした米英大手企業の投資が両国関係の強化に寄与していることが紹介されました。スターマー首相はアメリカ半導体大手エヌビディアやイギリス製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)の経営者らに謝意を示したうえで「生活を向上させ、今後何年にもわたって特別な関係を輝かせる投資や雇用、取引をもたらす」と述べました。

トランプ大統領も「両国の絆はかけがえない」と同調し、「両国にとって経済的に素晴らしい成果となった」と語りました。スターマー首相はまた、アメリカからの投資を金融サービスやIT技術、エネルギー分野と連携させることで、インフラ整備や経済成長につなげたいと主張しました。

一方、両首脳の意見が最も異なったのは外交問題でした。スターマー首相や欧州各国の首脳は、ウクライナ紛争終結に向けてロシアのプーチン大統領に圧力をかけるよう求めましたが、トランプ大統領はプーチン大統領を批判したものの、追加制裁には言及しませんでした。この日の会見では「プーチン大統領に失望した」と述べました。

また、トランプ大統領はパレスチナを承認する国々に反対する立場を改めて表明しました。「その点ではスターマー首相と意見の相違があるが、実のところ数少ない相違の一つだ」と話しました。

トランプ大統領は訪問初日の17日、ロンドン郊外のウィンザー城でチャールズ国王主催の晩さん会に出席しました。(ロイター)

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