（写真：REUTERS/Dado Ruvic）

EU欧州連合の加盟国は24日、アメリカとの関税交渉が妥結しなかった場合に備え、総額930億ユーロ、日本円でおよそ10兆円にのぼるアメリカ製品に対する報復関税措置を承認しました。EUの外交筋が明らかにしました。

これに先立ち、アメリカのトランプ大統領は、8月1日からEU製品に対して30％の輸入関税を課すと表明しています。

EUの執行機関である欧州委員会は、アメリカとの協議を最優先とする立場を示しており、関税措置の発動はあくまで交渉が決裂した場合の対応としています。今回の報復措置は、4月に加盟国が承認した210億ユーロ分に、新たに準備された720億ユーロ分を加えたものとされており、8月7日までに発効することはないということです。

一方で、EUとアメリカとの間では、EUに対する包括的な関税率を15％とする方向で合意に至る可能性も浮上しており、今後の交渉の行方が注目されています。（ロイター）