IS再編、欧州など紛争地以外での攻撃を重視へ 国連が警告

IS=イスラム過激派組織「イスラム国」はイラクやシリアでは劣勢に追い込まれていますが、組織を再編成し、中東の紛争地ではない欧州などを標的とした攻撃に「これまで以上に重点を置いている」と、国連の専門家が8日、警鐘を鳴らしました。

国連のジェフリー・フェルトマン政治問題担当事務次長は、ISについて「継続して軍事的圧力を受けているにもかかわらず、(イラクの)モスルや(シリアの)ラッカをはじめ各地で抵抗を続けている」と指摘しました。その上で「ISIL(ISの別称)は、部隊の組織再編を行って前線の司令官により大きな権限を与え、紛争地以外の場所での攻撃をしやすくすることに今までになく注力している」と警告しています。

この1年半、ISがソーシャルメディア上でメッセージを発信する回数は減りましたが、フェルトマン氏は「シリアやイラク以外の地域で、ISの支持者らがプロパガンダを集めてはソーシャルメディアに再投稿して拡散しており、脅威は持続している」と述べました。

また、ISに勧誘される外国人戦闘員の人数は減っているものの「戦闘員が母国に帰国したり、(モスルやラッカなどの)紛争地以外の場所に再配置されたりしているため、国際平和にとって著しい脅威になっている」と警鐘を鳴らしました。(AFP)

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