デン・ケオ・クアンを作る村

ホアイ ご機嫌いかがですか皆さん。ホアイです。

アン こんにちは。アンです。9月19日は旧暦の8月15日にあたり、中秋節でしたね。

ホアイ そうですね。ベトナムで、中秋節は主に子供の祭です。特に、子供たちにとって、中秋節は「玩具天国」という感じですね。

アン そうですね。最近、中国など外国からの玩具が普及してきましたが、中秋節になると、ベトナムの中秋節の伝統的な玩具がよく売られていますね。例えば、星型の提灯、お面、ウサギの提灯、お坊さんの帽子型の提灯、火を灯すと走馬灯のようになるデン・ケオ・クアン(Đèn kéo quân)、デンデン太鼓、獅子舞の獅子頭などです。今日のこの時間はデン・ケオ・クアン(Đèn kéo quân)を作る村を訪れましょう。

デン・ケオ・クアンを作る村 - ảnh 1

ホアイ 面白そうですね。これはハノイ郊外にあるタインオアイ( Thanh Oai) 県カオビェン( Cao Vien) 村ダンビェン( Dan Vien) 集落です。この集落は昔から伝統的玩具の生産で有名になってきました。最近は近代社会の中で、中国などからの玩具が普及し、伝統的玩具の生産に行き詰まりをもたらしていますが、昔からの玩具の生産に熱意を持っている人々がいます。

アン カオビェン村ダンビェン集落に住むグェン・クェン( Nguyen Quyen)さんの一家はデン・ケオ・クアンの生産に従事しています。毎年、中秋節に控える頃、クェンさん一家はこの玩具の生産で忙しくなっています。

ホアイ このデン・ケオ・クアンは竹、紙など自然にある材料を使って、伝統的な作り方で作っています。この提灯は蝋燭で灯され、火を灯すと中に

デン・ケオ・クアンを作る村 - ảnh 2

仕込まれた絵が回転して、物語りになるのです。この提灯が回転するための行程はとても重要です。また、提灯の表面の飾り付けは職人の器用さが求められます。クェンさんの話です。

(テープ)

「デン・ケオ・クアンはプラスチックではなく、竹と紙を使用し、電気や電池ではなく、蝋燭で回転させます。先ず、竹を選んで、加工して、提灯の枠を作ります。枠を作ってから、紙を貼ります。その後、回転軸を作ります」

ホアイ デン・ケオ・クアンを作るには最も難しいことは枠を作ることではなく、このデン・ケオ・クアンが自動的に回るようにするための回転軸を設定するということです。先ほどのクェンさんは次のように語りました。

(テープ)

「伝統的なデン・ケオ・クアンを作る時、最も困難なことは回転軸を設定することです。この回転軸を作る時、空気が対流できるようにしなければなりません。」

ホアイ クェンさんの話でした。では、この辺でちょっとティタイムにして歌をお聴きいただきましょう。

「星型の提灯」 をお送りしました。

アン 話を続けましょう。グェン・クェンさんと同じように、カオビェン村に住むブ・バン・シン( Vu Van Sinh) さんはデン・ケオ・クアンの作りにも熱意を持っています。

ホアイ 伝統的玩具生産職業の家に生まれたシンさんは2006年に、高さ7メートル、直径3,2メートルのデン・ケオ・クアンを作り、ベトナムのギネスブックに記載されました。シンさんの話です。

(テープ)

「デン・ケオ・クアンを造る経験は両親から教わりました。この職業は熱心さが求められます。2006年、ベトナムで最大のデン・ケオ・クアンを造りました。これも家族の伝統的職業に対する愛着からです。デン・ケオ・クアンが近代社会の中で忘れ去ることのないように造ったのです」

ホアイ 毎年、中秋節が近づく頃、シンさんは親族と村の子供と青年を集めて、デン・ケオ・クアンの造り方を教えます。子供たちはこのクラスに熱心に参加しています。村の青年だれもがデン・ケオ・クアンを造ることができます。シンさんの話です。

(テープ)

「デン・ケオ・クアンはベトナムの伝統的文化の一つです。私は多くの人々に対し、デン・ケオ・クアンの造り方を無料で教えています。民族の文化が無くならないように、どこに行っても、この職業を伝えたいのです。」

ホアイ シンさんの話でした。シンさんの息子であるブ・バン・トァン( Vu Van Tuan) さんも現在、デン・ケオ・クアンを造る工芸に従事しています。毎年、中秋節になると、シンさんの家にはデン・ケオ・クアンがたくさん飾られています。トァンさんの話です。

(テープ)

「デン・ケオ・クアンを造る工芸は昔から伝わるものです。この伝統的工芸が無くならないように、この工芸に続けるのです。この仕事には熱心さと忍耐さがないとできません」

ホアイ トアンさんの話でした。トァンさんのような職人により、毎年の中秋節に、子供たはデン・ケオ・クアンなどベトナムの伝統的な玩具を楽しむことができますね。

アン そうですね。では、おしまいに歌をお聴き頂き、今日のハノイ便りを終わりにしましょう。

「中秋節を歌う歌」をお送りしました。リスナーのみなさん。今日のこの時間はデン・ケオ・クアンの生産村カオビェン村についてご紹介しました。それでは、今日のハノイ便りの時間はここで終わります。来週のこの時間に又お会いしましょう。ごきげんよう。           

Chao cac ban。


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