(VOVWORLD) - 近年、日本では、大学など高等教育機関だけではなく、街の語学教室で社会人がベトナム語を学習することはすでに一般的なものとなりました。
日本で唯一のベトナム語検定となる「(ViLT)実用ベトナム語技能検定試験」の2019年度試験が、先月東京で実施されました。今年の試験の受験者数は2年前の試験の2倍近くに達しました。これは日本におけるベトナム語学習者の急増を示しています。
試験場の様子 |
近年、ベトナムと日本の協力関係はますます発展しており、経済分野だけでなく、様々な分野においても交流が活発になっています。特に、経済協力の拡大に伴い、日本企業によるベトナムへの進出がブームとなっており、ベトナム語ができる日本人への求人が多くなっています。一方、留学生や実習生などを含める日本在住ベトナム人も、日本を訪れるベトナム人観光客も近年急増しています。そのため、ベトナム語を学ぶ日本人の数がどんどん増えています。近年、日本では、大学など高等教育機関だけではなく、街の語学教室で社会人がベトナム語を学習することはすでに一般的なものとなりました。
こうした背景の中で、2017年、「(ViLT)実用ベトナム語技能検定試験」が誕生しました。この試験は、日本における唯一のベトナム語検定で、ベトナム語のスタンダード化を進め、これを公平かつ公正に認定することで、日本におけるベトナム語の普及とベトナム語学習水準を向上させること、及び多くのベトナム語学習者のベトナム語運用能力向上につながると期待されています。また、日本とベトナムとの 交流がより親密かつ活発なものになることも狙いです。
2017年に行われた1回目の試験の受験者数は379人でしたが、今年の受験者数は703人にのぼりました。北海道から沖縄まで日本の全国各地から受験者が集まり、年齢は12歳から83歳まで広い範囲でした。また、受験者は、学生から弁護士や警察まで職業は様々でしたが、最も多いのは、ベトナムに関連する仕事をしている会社員でした。
最高齢の受験者 |
試験を開催した日本外国語専門学校の伊勢洋治理事長は、日本とベトナムの協力関係の強化に伴い、ベトナム語ができる日本人に対する求人ニーズが高まっていると述べ、次のように語りました。
(日本語のテープ)
今回の試験問題はそれぞれのレベルに合う、ベトナムのことと両国関係に関する知識を含めていると評されています。伊藤忠商事で働いている受験者の一人ふじた・まもるさんは、ベトナム語の学習が好きであると述べ、次のように話しました。
(ベトナム語テープ)
「私は日本企業の社員です。わが社は、ハノイ国家大学でベトナム語を勉強させますので、私は6か月間ハノイに住んでベトナム語を勉強しました。ベトナム文化が好きですが、ベトナム語は日本語より難しいと思います。でも、ベトナム語の学習も好きです。ベトナムが好きですから。私は、両国の人々がより密接になって、ベトナム語を勉強してベトナム文化に詳しい日本人が多くなることを期待しています。」
一方、在日本ベトナム大使館の教育担当の第1書記ファム・クアン・フンさんは次のように語っています。
(テープ)
「近年、ベトナム語を学習する日本人が多くなっています。その中で、ベトナム語科がある大学に通っている学生が最も多いです。彼らは、ベトナムに興味を持って、将来ベトナムに関する仕事をしたがります。また、現在、日本に住んでいるベトナム人も急増していますので、彼らの生活を支援することは課題となっています。そのため、日本の関連省庁や地方は、ベトナム語でベトナム人を支援することの必要性を認識しています。そのため、日本人のベトナム語学習ニーズが高まっているわけです。」
このように語ったフンさんは、これから、ベトナム側は、日本人のベトナム語学習、及び、ベトナム語検定試験の普及と質的向上を支援する方針であるとしています。