(VOVWORLD) - アンザン省チャウトゥク市ヌイサム区にあるサム山のふもとに位置するトアイ・ゴック・ハウ廟はソンランとも呼ばれ、グエン王朝(1802~1945年)の代表的な建築物です。ここは、グエン王朝の優秀な将軍であるトアイ・ゴック・ハウ氏が安置されている場所です。
トアイ・ゴック・ハウ廟 写真提供:baoangiang.com.vn |
トアイ・ゴック・ハウ氏(別名:グエン・バン・トアイ)(1761年~1829年)が中部クアンナム省に生まれましたが、その後、家族とともに南部ビンロン省へ移住しました。トアイ・ゴック・ハウ氏の最も大きな功労は封建時代に、南部における最も重要な水利工事と見なされたビンテー運河とトアイハー運河を作ったということです。サム山観光地管理委員会の観光ガイドチャン・ミン・チャンさんは次のように語りました。
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「トアイ・ゴック・ハウ氏がグエン王族によって、ビン・タイン地区の藩侯に任命されました。トアイ・ゴック・ハウ氏は埋め立て、道路建設、運河の掘削、西南部の国境地帯の防衛・開発事業において大きく貢献してきました」
トアイ・ゴック・ハウ廟は、高速道路 91 号線の隣に位置し、サム山の崖を背に、トアイ ゴック ハウ氏によって1820年代に建設されました。 これは文化的、歴史的、建築的価値を持つ壮大な建築物です。この廟は霊廟であると同時に寺院でもあり、トアイ ゴック ハウ氏を祀る神社でもあります。
トアイ・ゴック・ハウ廟は調和のとれた建築物です。この廟は人の頭よりも高い分厚く頑丈な壁で囲まれており、その正面には大きな半円形の扉が2つあり、その両側に2列の天窓が配置されています。この廟に入るため、9 つのラテライトの階段を上らなければなりません。廟の前には広い庭があります。サム山観光地管理局のツアーガイド、チャン・ミン・チャンさんは次のように語りました。
(テープ)
「トアイ・ゴック・ハウ廟の後ろには防護柵のようなサム山があり、前には田畑と村が広がっています。これは自然と人間が調和した美しい芸術的建築物と言えます。ラテライトは地元にはなかったため、当時、トアイ・ゴック・ハウ氏は誰かにドンナイ省からラテライトを持ってきて、サム山まで運んでもらいました」
トアイ・ゴック・ハウのお墓 写真提供:baoangiang.com.vn |
一方、トアイ・ゴック・ハウを祀る神社は、崖に背を向けて立派に建てられ、荘厳な佇まいを醸し出しています。この神社は見事な装飾が施されており、中央には高さ2メートルのトアイ・ゴック・ハウの胸像が置かれています。そのほか、神社には対句、横書き、この地を開墾した先人たちの功労を称える詩や碑文など数え切れないほどの貴重な宝物があります。アンザン省のクメール族出身の、チャン・チュン・タインさんは次のように語りました。
(テープ)
「トアイ・ゴック・ハウ氏は先見の明のある人物です。現在、私たちはこの地の開墾に大きな貢献があったトアイ・ゴック・ハウの廟と神社の維持、保存に全力を尽くしています」
建築、歴史、文化などの面で、大きな価値を持つトアイ ゴックハウ廟は、1980 年に政府により国家レベルの遺跡として認定されました。