ハイズオン省のコンソン寺


ハイズオン省北東にあるチーリン町に位置するコンソン( Con Son ) 遺跡はチャン・グェン・ダン、グェン・チャイなどベトナムの多くの文化人にまつわる遺跡があります。その遺跡群の中心はコンソン寺です。

ハイズオン省のコンソン寺 - ảnh 1

コンソン寺は別名フンという寺とも呼ばれています。この寺は11世紀に建立され、13世紀に改修・拡張されました。寺には多くの仏像が安置され、その中で、高さ3メートルもの仏像があります。寺院の後ろにはチュクラムという大乗仏教の一派である禅宗の創始者3世代、世界文化人として認定されたグエンチャイの像があります。コンソン・キエップバック遺跡群管理委員会のレ・ズイ・マイン( Le Duy Manh) 副委員長は次のように語りました。

(テープ) 

「史書によりますと、1329年、チュクラムという禅宗の第2世代の創始者であるファップ・ロアンがこのコンソン寺の改修、拡張を行ないました。その後、チュクラム禅宗の第3世代の創始者であるフェンクアンは仏法を宣伝し、この寺を拡張したり、仏像を作るなどしました。これにより、コンソン寺はチュクラム禅宗の中心地の一つとなりました」

コンソン寺は宮廷の建築様式を持っています。お寺の前には三日月の形をした湖と三観門があり、そして、至る道の外側には鐘楼と仏殿が置かれます。

寺の後ろにはハスの花を模った9層の塔が建立されました。コンソン寺に施された彫刻芸術は独特な価値があります。これらの作品はいずれも、権力、永久の力、繁栄などの象徴とされる「四霊獣」龍・麒麟・鳳凰・霊亀、そして、「四君子」の象徴である松・菊・竹・梅が刻まれています。その他、お寺の屋根にはカニ、魚、鹿など普通な動物を模った彫刻があります。

ハイズオン省のコンソン寺 - ảnh 2

これらの動物はすべて頭を仏殿に向いています。これは仏法が平等であることを示しています。先ほどのコンソン・キエップバック遺跡群管理委員会のレ・ズイ・マイン( Le Duy Manh) 副委員長は次のように語りました。

(テープ) 

「現在、コンソン寺の境内には13世紀から18世紀まで立てられた4基の石碑を始め、多くの古物が保存されています。これらの石碑は文化、宗教などの面において、特別な価値があります。2015年、その4つの石碑の中の一つが「国家の宝物」として認定されました。」

ハイズオン省のコンソン寺 - ảnh 3

毎年、国内外の多くの人々はコンソン寺を参拝に行きます。ハノイの観光客レ・ティ・クェン ( Le Thi Quyen) さんは次のように語りました。

(テープ)

「毎年、コンソン寺を訪れます。ここにある穏やかな風景を目にすると、日常生活の疲れが消えてしまうような感じがいます。また、このお寺を見学して、子供たちも昔の素晴らしい伝統を理解できるようになります」

毎年、コンソン寺では2つの祭りが行われます。これらは禅宗の創始者の一人であるフェン・クアン禅師を祭るための春祭りと世界文化人として認定されたグェンチャイを祭る秋祭りです。これらの祭りにはたくさんの人々が参加しています。

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