バクカン省スアンズオン県のラブマーケット

(VOVWORLD) - スアンズオン県のラブマーケットは北部山岳地帯バクカン省ナーリ県スアンズオン村に住む少数民族ヌン族のユニークな祭りです。
バクカン省スアンズオン県のラブマーケット - ảnh 1

この祭りが昔から開催され、独特な価値があります。特に、このラブマーケットは愛し合いながらも結婚できなかった男女や古い友人が再会できるチャンスとなるということです。

スアンズオン・ラブ マーケットは、愛し合っていたものの、別居せざるを得ず、一緒に暮らすことができなかったカップルの物語から始まりました。彼らの気持ちに感動した村の人々は、元夫婦に昔話を振り返る一日を与えるため、再会する場所として、バクカン省にある長い畑(タイ族とヌン族の言葉でナ・リと呼ばれる)を選ぶことにしました。

再会した日は旧暦3月25日となりました。長い畑は後に現在のバッカン省ナリ県の名となりました。それ以来、スアンズオン ラブ マーケットは、昔の恋人たちが再会する場所から、知人、旧友が再会する場所になりました。

現場の音 

スアンズオン ラブ マーケットの前夜、スアンズオン村の優秀な芸人であるノン・バン・ホーさんの自宅で、話し声や少数民族ヌン族の民謡「スリー」の歌声で賑わっています。これはスアンズオン村のスリークラブのメンバーが明日のスアンズオン・ラブマーケットに公演できるように練習しているからです。ホーさんは次のように語りました。

(テープ)

「16歳の時から、親戚とともに、このラブマーケットに行って、民謡「スリー」を歌いました。私たちの夫婦はこの民謡の歌垣で知り合って、結婚しました。ラブマーケットで、男女たちはそれぞれ一組で歌合います。その内容は今、だれもが結婚していることから、互いの生活についてたずねるというものです」

スアンズオン村のラブ マーケットで、民謡スリーを歌うことは欠かせません。民謡スリーを歌うことを通じて、歌い手はお互いの生活に対する愛情と気遣いを伝えます。最初はあいさつの歌、次に思いや感情を交わす歌です。

(テープ)             

女性「このラブマーケットで、民謡スリーの歌垣を歌った男女の中で、多くは結婚しました。本日、多くの旧友と再会できて、嬉しいです」

(テープ)

男性「このラブマーケットで、久しぶりに友人や親せきと再会できました。ここでの雰囲気は楽しいです」

バクカン省スアンズオン県のラブマーケット - ảnh 2

2021年、スアンズオン村に住むヌン族の伝統民謡「スリー」が国の無形文化遺産として認定されました。現在、バクカン省はスアンズオン村のラブ・マーケットの素晴らしい価値を維持、保存するとともに、このマーケットを地元の観光開発に活用するための計画を作成しています。バクカン省文化スポーツ観光局のハー・バン・ティン局長は次のように語りました。

(テープ)

「今年のスアンズオン村のラブ・マーケットでは100もの男女カップルが歌垣をします。また、スアンズオン村は民謡「スリー」のほか、伝統的高床式の家屋、洞窟、伝統衣装、郷土料理など多くの有形文化遺産も保存しています。そのため、バクカン省はスアンズオン県を伝統文化の発揮と観光開発を両立させる山間部と少数民族居住地開発国家プログラムを展開する地方の一つとして選びました」

現在、スアンズオン村のラブ・マーケットを訪れる観光客は伝統民謡を鑑賞できるほか、民間遊戯を体験したり、郷土料理を味わったりすることができます。しかし、民謡スリーは依然として、このラブマーケットの魂となっています。


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