北部山間部での棚田

北部山間部での棚田 - ảnh 1

ベトナム北西部に一度でも足を運んだことがある人ならば、この地の美しい自然風景の印象を持つだけでなく、盆地や、山の中腹にある棚田の美しさが忘れられないでしょう。棚田は北部山間部に住む少数民族の特徴的な文化の一つとなっています。

デェン・ビェン(DienBien)省に住む白タイ族のコアン・バン・テェンさんは次のように語っています。

(テープ)

「昔から、山間部での稲作の栽培は主に水田です。白タイ族の人々はどこに移住しても、水田でコメを作ります。」

棚田というのはその耕作地は多くの段が連綿とつづき、それぞれの段は小さな田畑です。山間部では耕作地が少ない為、現地の住民は山や丘の斜面上で耕作をするのです。ハーザン(HaGiang)省に住むモン族のザン・ア・プアさんは次のように明らかにしました。

(テープ)

「棚田の開墾は一番大変でした。そこは、砂利が少なくて、あまり急傾斜でない斜面です。特に、草や大きな木が沢山ある場所を選ばなければなりません。」

北部山間部での棚田 - ảnh 2


棚田が開墾された後、稲の耕作地にするのは極めて重要なステップです。最初は棚田に水を引く水路を作ることです。民族学博物館研究者のルオン・バン・テェットさんは次のように語りました。

(テープ)

「棚田に水を引く水路を作るのは主に男性の仕事です。棚田にどうすれば常に水が引けるか工夫を凝らさなければなりません。また、水は高い田から低い田に流れ込みます。水源は棚田から遠い所にあり、また、水を棚田まで引くことはとても大変なので、皆は水源の保護、管理、配分に責任を持って管理します。」

長年、また各世代にわたって、稲作の棚田は山の中腹に美しい絵画のように存在しています。棚田の形成につれて、数百年間に渡り、北部山間部の住民は農業生産活動につなぐ様々な文化的活動や伝統的祭りをも行っています。これは、現地住民の独特な文化でもあります。

ハーザン省ム・カン・チャイ県に住むモン族のタオ・ティ・ゾさんは次のように明らかにしました。   

(テープ)

「モン族の人々は棚田を貴重な籾の竹籠に例えています。その竹籠が水が一杯流れ込んでいる時に一番美しくなります。稲が発育から黄熟期(おうじゅくき)まではとても綺麗ですよ。」

やはり、棚田の風景は春夏秋冬で景色が移り変わります。春は色鮮やかな民族衣装の女性が田植えをし、夏には稲が青々と実り、秋には一面黄金色の収穫期を迎え、冬には満面と湛えられた水が、太陽の光を受けてきらきら輝きを放ちます。

ベトナム北西部の棚田風景はベトナムの誇りです。

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