ソンラ省、経済成長を目指し、農業発展で突破口切り開く
(VOVWORLD) - 現在、省内では900以上の協同組合が活動し、約70%が農業分野です。多くが企業・農家・市場を結ぶ新モデルに転換し、生産から販売まで一貫体制を構築しています。
ベトナム北部山岳地帯ソンラ省は、豊かな自然条件を生かし、果樹栽培を中心とした農業を基幹産業としています。近年、同省は農業分野で革新的な取り組みを進め、今年の経済成長率8%以上を目指しています。その一環として、農業協同組合の設立を推進し、小規模分散型農業から現代的かつ集約的な大規模生産へ移行。ハイテク農業の導入で生産効率と品質を向上させています。
ムオン・サン果樹協同組合のルオン・バン・クイン社長(右)、スモモ園を手入れする(写真:Thu Thuỳ/VOV-Tây Bắc) |
ムオン・サン果樹協同組合のルオン・バン・クイン社長です。
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「私たちの協同組合は2017年に設立され、当初組合員は14名でしたが、現在は30人に増えています。設立以前は農家が小規模かつ分散的に耕作しており、栽培技術や市場開拓に関する連携はありませんでした。協同組合を設立してからは、お互いに繋がりを持ち、果樹の手入れ方法を一緒に学び、経験を積むことで成果を上げることができ、より多くの市場とも結びつくようになりました」
現在、省内では900以上の協同組合が活動し、約70%が農業分野です。多くが企業・農家・市場を結ぶ新モデルに転換し、生産から販売まで一貫体制を構築しています。ドン・ザオ輸出食品株式会社のディン・カオ・クエ会長です。
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「私たちは多様な形での連携を進めていますが、その中心は農業生産協同組合や新しいタイプの協同組合との連携です。その基盤の上で、基本的な原材料産地を形成し、農家、協同組合、企業の利益が調和するようにしています」
7600ヘクタールにおよぶ竜眼栽培地(写真:Thu Thuỳ/VOV-Tây Bắc) |
協同組合はVietGAPやGlobalGAPを導入し、産地コード取得や高品質品種の導入、温室での新果樹試験栽培を展開。プラム、アボカド、柿、柑橘類など高収益作物が拡大し、輸出も中国、米国、日本、韓国などへ広がっています。フンロック農業サービス協同組合のチャン・バン・ゴック代表です。
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「省は協同組合に対して、栽培管理の工程や花芽をつけるための科学技術の適用サイクルなどを研修してくれます。協同組合はその後、農家にこれらの知識を普及させます。そうすることで、農家と協同組合が連携し、ソンマという名を付けられた竜眼の品質は飛躍的に向上しました。省はまた、農家に対し、無害な加工技術への転換を支援してくれました。その結果、乾燥竜眼は多くの国に輸出され、品質の高さから好評を得ています」
年間生産量約38万トンを誇るソンラ省は、現在北部最大、全国で2番目の果樹生産地(写真:Thu Thuỳ/VOV-Tây Bắc) |
ソンラ省は北部最大、全国第2位の果樹産地としての地位を維持し、2025年の農林水産業総生産額を前年比4.9%増の8兆8700億ドンに設定しました。安全生産チェーンや産地コード、OCOP製品、ハイテク農業地域の拡大を目指します。グエン・タイン・コン副委員長です。
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「2025年、ソンラ省は28の経済・社会指標を設定しており、その中で農業分野の目標は非常に明確です。現在308の安全生産チェーンがありますが、これを350に増やします。産地コードは213から300に、OCOP製品は204から約250に増やします。ハイテク農業地域は9から15に拡大します。そして、果樹8万4000ヘクタールのうち、少なくとも60%を大規模でクリーンな生産に移行させます。同時に、ソンラ省を北部山岳地帯の農産物加工の中心地とする計画を完成させます」
今後、同省はハイテク農業、クリーン農業、有機農業を推進し、デジタルトランスフォーメーションと結びつけた生産・加工・流通体制を整備していきます。また、ソンラ農産物ブランド」の価値向上と販路拡大、電子商取引による販売促進を進め、持続可能な輸出を実現していく方針です。資金・技術・土地政策の支援を通じ、企業や協同組合、農家の積極的な投資を後押しし、2025年のGRRP=域内総生産8%という目標の達成を目指すとしています。