ホーチミン市のハイテク農業の発展



いまから10年前、都市農業の発展を目指し、ホーチミン市で、農業ハイテクパークが設立されました。現在、同市はハイテク農業の発展に先頭に立ち、ベトナム農業の構造再構築と農業製品の付加価値の向上に大きく寄与しています。

ホーチミン市のハイテク農業の発展 - ảnh 1
(写真:TTXVN)

ホーチミン市はベトナム最大の都市であり、最大の経済中心地です。都市化にさらされている同市の農業用地の面積は年を追って、1000ヘクタールが縮小されています。

こうした背景の中で、農業用地を効果的に利用するためどうすればよいかということはホーチミン市の大きな関心事となっています。これにより、10年前に、ホーチミン市は農業ハイテクパークを設立しました。これはベトナム初の農業ハイテクパークでもあります。

現在、この農業ハイテクパークでは220人の幹部や専門家が働いています。ホーチミン市の農業ハイテクパーク管理委員会のトゥ・ミン・ティン( Tu Minh Thien) 副委員長は次のように語りました。

(テープ)

「農業ハイテクパークへの人材育成は一朝一夕にはできません。他の問題は実験室の設備の導入はこの農業ハイテクパークの要求に応えるだけでなく、人材の能力にも合致しなければならないのです。これらの問題を解決すれば、この農業ハイテクパークを効果的に運営することができるでしょう」

現在、総面積88000ヘクタールのこの農業ハイテクパークには投資総額3400億ドン(約17億円)相当の企業14社が進出しました。

これらの企業はバイオテクノロジー;土地を使用しない耕作;栽培作物の種子の生産;花、観賞用植物の保管、加工などの分野を集中的に事業活動を行なっています。農業ハイテクパークの運営により、地元の農民は地元に見合った生産モデルを見出し、農業製品の付加価値の向上に寄与します。

ホーチミン市の農業ハイテクパークの衛星会社であるKhang Sinhキノコ会社のチャウ・チャン( Chau Trang) 社長は「現在、ベトナムでキノコ事業の潜在力は豊富である。近年、国内で栽培されているキノコは国内の需要に十分に応えていない」と明らかに、次のように語りました。

(テープ)

「現在、ホーチミン市を含め、ベトナム人のキノコの使用の需要が日増しに高まっています。毎日、ホーチミン市の市民だけもキノコ1.5トンを使用しています。南部テイニン省、ビン・ズオン省、ロンアン省、ミートゥ省などで栽培されているキノコはホーチミン市で使用される他、カンボジアにも輸出されています。弊社は農民に対し、種子、技術指導、及び、製品の買い上げを支援します。キノコの栽培の収入は稲作よりはるかに高いです」

ハイテク農業の実施はホーチミン市に大きな変貌をもたらしています。2010年前に、ホーチミン市郊外にあるクチ県は貧しい県であり、一人当たりの年収は1900万ドン(約9万5千円)だけでしたが、インフラ整備と農業生産に科学技術を導入することにより、現在、同県の住民の年収は4千万ドン(約20万円)にのぼりました。

ホーチミン市のハイテク農業の発展と科学技術の導入に対する農民の取り組みにより、ホーチミン市の農業には前向きな変化を見せ始めています。

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